TOEIC300点の英語力のレベルと勉強方法とは? 就活での評価は?

(2019年10月更新)

  英語学習者の中には「いまはTOEIC300点レベルの英語力だけど、就活や転職のためにより高いスコアを目指したい」と考えている人が多いのではないでしょうか? しかし、TOEIC300点レベルの英語初心者の場合、そもそもどのように勉強すれば良いのかわからなかったり、勉強途中で挫折してしまったりすることがあると思います。 そこでこの記事では、TOEIC300点レベルの英語力の特徴と、300点レベルから脱出するための最短勉強法を解説します。 この勉強法を学ぶことで、TOEIC300点レベルの方でも、英語の基礎を効率的に身につける方法を理解していただけるようになるでしょう。 当記事を参考に、まずは最低限の文法知識や英単語を習得し、TOEIC450点程度の英語力を身につければ、その後の英語学習がグッと楽になるとでしょう。

その次の目標として、履歴書に書ける最低ラインであり、高校までの英語の基礎が固まったといえる「TOEIC600点」を設定することをおすすめします。 そのための基盤づくりのために、当記事の内容を十分に理解して、それぞれの英語学習における目標の達成を目指してください。

当記事の内容 TOEIC300点レベルの人が抱える2大問題点TOEIC300点からの勉強法 TOEIC300点レベルからの学習手順 中学英語からやり直すのはめんどくさい、というあなたへ TOEICで高得点を取得するメリット TOEIC300点の就活での評価 TOEIC300点レベルからの脱出を目指して英語学習をする方へ

TOEIC300点レベルの人が抱える2大問題点

TOEIC LR試験で、300点程度の点数しか取得できないのは、中学レベルの英文法・英単語の理解すら怪しい状態です。 中には「be動詞と一般動詞の使い分け」や「三単現のSの概念」といった、中学1年生で学ぶようなことも、きちんと理解できていない人もいるのではないでしょうか?

「アルファベットの書き取りさえ怪しい」という方は、まずアルファベットを覚えることからやり直しましょう。

私が学習指導をする場合、「アルファベットの書き取り」から学習し直すことを勧めることも有ります。

アルファベットはもちろんのこと、英文法や単語などの基礎が固まっていないTOEIC300点レベルの方が抱える、大きな問題点は以下の2つです。

問題1……TOEIC試験どころか、中学英語レベルの基礎文法+単語も覚えられていない 問題2……生活する上で、自発的に勉強する習慣がない

掘り下げて説明していきます。

問題1 TOEIC試験どころか、中学英語レベルの基礎文法+単語も怪しい

TOEIC300点レベルの人は、英語の基礎が身についていません。 英語の基礎が身についていないと、日常的なあいさつや簡単な会話すらもままならず、英語を楽しみながら話せるレベルとはほど遠いです。 英語でコミュニケーションを取るのは困難で、外国人講師に話しかけられることに恐怖を感じる人も多いです。

    300点台の方の場合、中学英語に挫折するほど、英語が苦手だったんです。 「仕事ではもちろん、海外旅行もしないから、英語は勉強しない!」と心に決めている人もいます。

「中学生の時点で、英語の授業についていけなくなった。定期試験でも点数が取れていなかった」というような方は、まさにこの問題を抱えているといえます。

問題2 生活する上で、自発的に勉強する習慣がない

2つ目の問題点は「自発的に勉強する習慣がない」ということです。 「学校を卒業した後、自分で参考書を開いて英語を勉強したことがない。勉強自体が苦手である」という方が、まさにこの問題を抱えているといえます。

以上2つの問題点を踏まえた上で、厳しいことをいいます。

TOEIC300点未満の英語初級者は「これまでの人生で、1度も英語をまともに勉強してこなかった人たち」です。 この状態から英語ができるようになるためには「中1レベルの基礎」から着実に積み上げていくしかありません。

「聞いているだけで英語ができるようになる」といったような魔法は現実には存在しません。  

ただし「英語を勉強したい」という興味を持って、このページを読んでいるあなたは、すでに「英語学習のスタートライン」に立っています。

スタートラインに立っていることは、大きなチャンスです。

「適切な学習ノウハウ × 一定時間量の勉強」を掛けあわせることで、確実に英語力を高められます。  

TOEIC300点からの勉強法

上記の問題点を踏まえて、TOEIC300点からの英語学習における「押さえるべきポイント」は以下の2点です。

◆中学英語からやり直す

◆英語学習の習慣化

順番に説明していきます。

中学英語からやり直す

英語に強い苦手意識を持つTOEIC300点レベルの方は、どのような英語学習をすべきでしょうか? それは「基礎的な英文法・英単語の復習」です。

この学習は「中学生の基本レベル」から行います。 場合によっては「アルファベットの書き取り」「be動詞の使い分け」「中学1年生の3単現のS」といった基礎の基礎レベルから、やり直し学習を行う必要があるかもしれません。

中学文法を復習するために、柴田が紹介している教材 ここで身につける土台は「その後の英語学習すべてを支える基礎」となります。

この学習をおそろかにすると、その後の学習がまったく捗りません。

英語学習の習慣化

ここでまた厳しいことをいいます。 これまでまともに勉強していなかった人たちが、数ヶ月間、英語漬けの日々を送っても、英語はできるようになりません。

英語力を伸ばし続けるには「長期・長時間の継続学習」が不可欠です。

【TOEIC試験 200点を上げる勉強時間】
200点から400点 ⇒ 1000〜1200時間
300点から500点 ⇒ 750〜900時間
400点から600点 ⇒ 500〜600時間
500点から700点 ⇒ 500〜600時間
600点から800点 ⇒ 750〜900時間
700点から900点 ⇒ 1000〜1200時間

上記データはTOEIC LR試験で、点数を200点上げるために必要な時間を示しています。

このデータをみてわかる通り、TOEIC200点から400点に上げるには、1,000〜1,200時間の英語学習が必要です。

そして、TOEIC300点から500点に上げるには、750〜900時間ほどかかります。

いずれのスコアを目指す場合も、1日に2時間の学習時間を取れたとしても、1年以上の月日がかかってしまいます。

超初心者の中には「長時間机に座って勉強することができない」という人さえいるので、まずは「長時間机に座って勉強できるようになる」ということからはじめ、英語学習の習慣を身につけてください。  

TOEIC300点レベルからの学習手順

次にTOEIC300点レベルからの学習手順について説明していきます。

手順1 教材を用意する ◆手順2 リスニング音源を聴きこむ ◆手順3 本文を精読し、品詞分解を行う ◆手順4 音読+リスニングを最低10回し、英文の内容を頭にインプットする ◆手順5 毎日最低2時間、リスニング音源を聴き続ける

手順1 教材を用意する

英語初級者の多くは「どの教材を使用して勉強して良いかわからない」と思います。

最初に下記3冊を使って、英文法・英単語の学習に取り組んでください。

◆『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』

⇒全ての基礎を支える英文法を学び直すための教材。

◆『どんどん話せる 驚異の中学英語』

⇒4コマ漫画とそれに続く解説のページを読んだ後に、Dialog(英会話文)を読み込むことで「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」定着率を高めます。

◆『速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)』

⇒英単語を学ぶ教材。長文が20含まれています。

どんどん話せる 驚異の中学英語』と『速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)』は、音読・リスニング学習に使用する参考書です。

手順2 リスニング音源を聴きこむ

どんどん話せる 驚異の中学英語』や『速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ)』に付属している、リスニング音源を聞き込んでください。

この準備作業は、通勤時間や家事の時間を活用してください。あえて机に向かって行う必要はありません この時点で英文を見る必要はありません。 本文を見ずに、どこまで理解できるかに挑戦してください。 1記事につき、最低2から3回、できれば10回を目安に聴きこんでください。 この学習を通じて、英語という言語の「音」に慣れましょう。

手順3 本文を精読し、品詞分解を行う

精読学習とは、文字の通り「丁寧に文章を読むこと」です。 じっくりと不明点を探しながら、文の構造を意識して英文を読み込み、不明な英単語や英文法があれば調べる習慣をつけてください。

じっくりと読み、文章の構造を明らかにします ここでの注意点は「英文を100%理解する必要はない」ということです。

1つ、2つくらい理解ができない箇所があっても良いです。 継続的に学習を続けていけば、やがてその不明点も理解できるようになります。

手順4 音読+リスニングを最低10回し、英文の内容を頭にインプットする

精読と品詞分解をした文章を見ながら、リスニング学習と音読学習を行いましょう。   1つの英文記事につき「リスニング2回+音読2回=1セット」を最低5セット繰り返してください。 リスニング2回+音読2回で1セットです。   音読学習の際には、自分自身が意味を理解できる速さで音読します。 意味を理解せずに、ただ滑らかに音読することは無意味なので、必ず意味を理解しつつ取り組んでください。

リスニング音源と同じスピードで速く読むと、学習効果は格段に低くなってしまうので、注意しましょう。

【重要】この手順3(精読と品詞分解)の学習を毎朝、出勤・通学前に行ってください。

そして、移動時間や通勤時間を活用して、手順4(音読とリスニング)を行ってください。

手順5 毎日最低2時間、リスニング音源を聴き続ける

手順3まで終了した英文記事のリスニング音源を、空き時間や移動時間に聴き続けます。 移動時間や家事の時間は、常にスマートフォンを使用して聞いている状態にしてください。

なおリスニング学習で聴き続ける音源は、精読したものでなければ効果はありません。 精読していない音源の聴きこみは時間の無駄であるため、行わないでください。

聴き込みと際には、1英文ごとに区切って、繰り返しリスニング学習を行うのが特に効果的です。

リスニング学習方法の詳細は下記の記事でご確認ください。

参考記事: 二宮金次郎のように歩きながら英語を学び、1,000時間の英語学習を成し遂げましょう

学習手順のまとめ

上記のリスニング音源の聴きこみと、音読学習を終えた時点で「参考書を見ずにリスニング音源を聞いて、8~9割の内容を聞き取れること」を目標にしましょう。 リスニング学習を通じて、上手く聴き取れなかった箇所があれば、必ず復習してください。 この目標に到達していない場合には、再度その教材を精読・音読し、リスニング音源を聴きこむ必要があります。 なお、学習途中で英文法についての疑問が出てきた際には、その度に『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』に戻って、分からなくなってしまった英文法の項目について確認するようにしてください。  

中学英語からやり直すのはめんどくさい。というあなたへ

「いちいち中学英語から勉強し直してなどいられない」という話をよく聞きます。 なぜなら多くの英語学習者にとってのゴールは「英語を話せるようになること」であり、英文法を学ぶことは一見遠回りのように感じられるからです。

そのような人たちが「英語を話す機会」を確保するために、英会話スクールが存在しているのでしょう。

しかし科学的(第二言語習得論、SLA)にみれば、中学英語から地道に固めるべきなのです。 なぜならそのほうが早く、英語を話せるようになるからです。

人の「学習」についての研究で、オペラント条件付けという実験がありました。 何かを学習する際は、その内容が複雑であればあるほど、単純な作業に分けることで、学習効率が上がるというものです。

これをスモールステップ法といいます。 柴田が学習指導をする際には、地道な「自主学習の積み重ね、英単語・英文法の暗記学習」に重きを置いています

英文をみて、単語や文法に疑問が残っている時点では、スラスラと話せるようにはなりません。 TOEIC300点レベルの方であれば「中学英単語を覚える」「中学英文法を理解する」という単純な作業を、最初に行う必要があるのです。

初歩的な英単語・英文法を十分に理解して、詰まることなく英語の音読とリスニングをできるようにしましょう。

TOEICで高得点を取得するメリット

TOEIC300点レベルの人のモチベーションを高めるためにも、TOEICで高得点(800点以上)を取得するメリットを、大学生・社会人別に紹介します。

【大学生の場合】 大学生にとって、最もTOEICスコアを有効活用できるのは、就職活動のときでしょう。 一般的に、就職活動の際に履歴書に書けるスコアは、600点以上といわれています。 2013年には、上場企業の約7割が、新入社員採用の際にTOEICのスコアを参考にしており、その上565点以上のスコアを期待しているというデータが出ています。

2013年時点で約7割の企業が採用時に「TOEICスコアを参考にしている」と回答 (引用元:「上場企業における英語活用実態調査2013年」報告書

就活前の大学生が、TOEICで800点を取得していれば、企業からの期待値を大きく上回れるケースが多いので、ぜひ大学生のうちに800点以上のスコアを獲得しておきましょう。

  【社会人の場合】 社会人の場合、会社内での「異動・昇進・昇格」の際に、規定以上のTOEICスコアを求められることが多いと考えられます。 上記の写真にある通り、2013年時点で中途採用社員に期待しているTOEICスコアは710点というデータが出ています。 そのため社会人にとっても、TOEIC800点以上のスコアを取得していれば、自身の能力をアピールする上での武器になり得るのです。 また、英語力と年収は比例します。

つまり、TOEICのスコアを上げれば、収入も上がるということです。

英語を学ぶことで収入アップに直結するのであれば、学ばない手はないでしょう。

TOEIC800点に到達するための必要学習時間

TOEIC300点レベルの人が800点に到達するには、約1750時間の学習時間が必要だというデータが出ています。

このデータは、2,000人以上の日本人英語学習者のデータを基に算出しているので、信憑性が高いです

TOEIC300点の就活での評価

上述の通り、企業が新入社員に期待しているTOEICスコアは500点半ばです。 そのため300点レベルでは「英語力が低い」という烙印を押されてしまうことが予想されます。

また、大学生の平均TOEICスコアも500点半ばであるため、就活を少しでも有利に進めたいのであれば、最低600点のスコアを取得しておきましょう。 そしてTOEIC300点レベルから600点に到達するには、約1,000時間の学習が必要です。  

この記事を書いた人

@HAL_J ※英語学習に関する有益な情報を発信しています。もし良ければフォローください。コメントいただければ相互フォローします。