先の記事で紹介したシンガポール人のKennyとの会話で彼が通う大学の仕組みについて尋ねたらかなり面白い内容が聞けたのでこれからそれを記します。この記事は理工系専攻の人に必ず読んでもらいたいです。

米国の大学院においては科学を専攻する人達の学費は無料です。ですから生物学(神経学)を専攻するKennyも無料大学院(修士課程)に通っているとのことです。そしてまた学費が無料になるだけでなく、給料として日本の一般的なサラリーマンと同程度の給料をもらっています。米国は理工分野に力を入れているため、彼の大学(生物系)だけが特別という訳ではないとのことです。「大学院の学費が無料!修士の学位を無料で取得出来る!?無料の上に給料まで貰っている!?」と当初何を言っているのか理解できなかったのでKennyに3回は本当かどうか確認しました。間違いなく無料、正しくは学費と生活費分の奨学金をもらっているとのことです。New York市内にある他の大学、Columbia大学もNYUも理工系の大学院も同じように学費を無料にして、生活費を支給しているということです。

これを聞いたときは何と言うかあまりに恵まれた米国の大学院事情に心底から驚きました。米国は英語が出来る優秀な理工系専攻の学生を世界中から集めています。そしてまた、彼らが無料で学べるだけの奨学金(学費+日本の一般的なサラリーマンと同程度の給料)を払っています。米国の科学政策は日本のそれとは次元が違いすぎます。(※補足 米国籍を持たないシンガポール人であるKennyが米国政府からどうやって奨学金をもらっているのかという点については詳細を聞取りしました。なるほどと思えるものでした。ここでは説明すると長くなるので割愛します。)

Kennyは大学の近く、ManhattanにあるCentral Park周辺に暮らしています。Central Park周辺は人気があるので家賃が高いです。でもKennyは住宅補助が出ているので、通常だと「最低$800?$1,000/月」はするUpper East Side地区の住宅に格安の料金で暮らしています。Kennyと映画「ナイト ミュージアム」の舞台となった人気博物館のAmerican Museum of Natural Historyに一緒に行った際には、彼は自宅から歩いてきました。その時にKennyは良い所に住んでいるのだなと思ったのを覚えています。

私は日本の理工系学部の修士、博士過程を体験した人達に何度か話しを聞いたことがあります。でも、日本でここまで資金援助がされているというのは聞いたことがありません。実際、Kennyと同じくらいの奨学金をもらっている(いた)方はいますか。もしいるということでしたらCommentをお願いします。

また、就職事情も日本の博士事情とは全く違い、ちゃんと就職先はある模様。また大学に残るにしろ、民間企業で働くにしろ多様なCareerを選ぶことが出来ます。日本と米国のあまりの格差にもう何と言うかため息しか出ませんでした。日本の劣悪な環境については下記Link先で確認ください。

一方、理工系ではなく文系の学部について説明すると、文系学部は授業料高いです。これは後日紹介する別のLanguage Exchange Partner、NYUでMBA過程に所属している米国人から詳細を聞きました。2年間を費やして米国の大学でのMBAを取得すると、日本人だと生活費込みで1,500万円は必要らしいです。高すぎです。企業の派遣ではなく、個人としてこの費用を20代、30代で出せる日本人はほとんどいないのではないでしょうか。

  • おまけ liberal arts(一般教養)、philosophy(哲学)、sociology(社会学)はお金にならない3大学問なので、米国においてもまったく優遇されていない。だから研究者の給料もとても安いということを聞きました。

Kennyから聞いた恵まれた理工系の奨学金事情、そしてまた留学中に日本人がどれだけ頑張っても「”英語”で相手を説得する必要がある文系の学問の限界」について色々と考えさせれました。ここで考えたことが次の記事を書く動機となりました。

優秀な理工系専攻の人達は米国の大学に留学した方が良いと思います。奨学金、就職、学問の質、全ての点で日本を上回っているようにように私には思えました。実際にStanford大学に留学した人のblog記事をここで紹介します。

Kennyと話していて一つ鮮明に覚えている事があります。「IPS細胞の山中伸弥教授は全ての工程を一人でやっていて凄い。今の時代に考えられない。ありえない。」と彼は言っていました。日本では山中教授のようになんでもできる特別な人しか成果が収められない、そんな遅れた学問の世界が日本なのかなと私はその時に思ってしまいました。

最後に補足すると、留学先での競争は日本とは比較にならないくらいに厳しいはずです。そこでは文字通り世界中の優秀な学生達と競い合います。ただ、米国社会はたとえ若くても優秀な人にはとても優しい社会なので、優秀な日本人はどんどん留学するべきだと思います。優秀な理工系専攻の人達こそ英語を勉強して、日本よりもはるかに恵まれた環境を与えてくれる海外で勉強した方が良い。Kennyと話していてそう強く強く感じました。そういえばホリエモンも東大で本当に頭がよい理工系の人達が金銭的にとても不遇な環境にあることを嘆いていました。日本で学問・研究をしたいのなら、親が金持ちでないとするべきではないとホリエモンは嘆いていました。

この記事の内容についてさらに知りたい方には下記書籍をお勧めします。理系の人だけでなく、文系の人も読むべき必読の本です。

【5月11日追記】

記事の内容に興味がある方は一度自分で調べてみてください。大学によって、学部によって奨学金の支給制度は異なります。この記事で書かれている内容が全ての人に与えられる訳ではありません。この点について色々とComment欄に意見をいただきましたので、そちらも御覧下さい。私から言えるのは「日本以外にも選択肢はある。そしてその選択肢が場合によっては、特に理工系の場合は、日本以上にずっと恵まれた環境を与えてくれることもある」ということだけです。

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外部から直接このPageを訪問した方へ。私のblogでは他にも下記の記事を公開しているので合わせてお楽しみください。

TOEIC860点を取得、かつ日本の英語教育で欠けている「話す」「書く」ための英語学習方法を紹介しています。私が数百万円の費用と数年の歳月をかけて学んだ学習手法を公開しています。この勉強法のおかげで私はNew Yorkで出会った人々と英語で交流することが出来ました。※この勉強法ははてなブックマークを1800以上獲得した人気記事です。

私が米国での体験で体験した、日本人が知らない「とんでもないこと」を紹介しています。この記事で紹介したのと同じような驚きの体験を多数記事にしています。日本人とは全く異なる米国で出会った人々の生き方を知ればきっとあなたも驚くと思います。そしてこれまでになかった視点で物事を考えることが出来るようになると思います。