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TOEIC試験中、2時間集中力を切らさないためにー注意機能の観点から

2時間に渡るTOEIC試験。集中力が持続せず、本来の力が出せないという方も多いのではないでしょうか。

 

また、リスニングパートでは次から次へと音声が流れ、問題文に集中しているうちに音声を聞き逃してしまった!ということもままあるのでは。

 

TOEIC試験で自分の持つ英語力を最大限に発揮するために、どんなことに留意すればよいのでしょう。

 

注意機能というもの

 

そもそも私たちは外部からの刺激すべてに対応できるわけではなく、必要な情報を瞬時に判断し、選び取る必要があるのです。

 

人間の感覚器官には常に膨大な情報が入力されているが、人はそれらをすべて意識しているわけではない。脳が一度に処理できる容量には限界があるため、必要に応じて取捨選択の重要な役割を担っているのが注意である。」ー科学辞典⑴

 

 

その「注意」にも種類があり、このように分けることができます。

 

「持続的注意」長時間にわたって物事に注意を維持する

「選択的注意」いくつかの情報から必要なもののみを選ぶ

「分割的注意」2つ以上の対象や課題を並行して処理する

「転換的注意」関係のない情報の処理や不必要な行為を抑える。

 

ワーキングメモリ

 

人の脳内にはワーキングメモリと呼ばれる部分があり、注意機能はワーキングメモリを基盤として作用します。

 

一時的に記憶していたことを必要な情報として取り出し、その情報を用いて何か考えるとき、ワーキングメモリが用いられます。

 

TOEIC試験中にはどんな注意機能が求められるのでしょうか。

 

そもそも、TOEIC試験は2時間に渡る長丁場。この時点で既に「持続的注意」が求められます。2時間という長時間に渡って注意力を維持し、集中し続けなければなりません。

 

45分のリスニングセクションから始まるTOEIC試験。リスニングセクションでは音声を聞きながら問題文を理解し、正解を選ばなくてはなりません。

 

ここで求められるのは音声への「注意を維持」しながら、音声あるいは問題文中から「必要な情報を選び取る」ことが求められます。

 

リスニングセクションの最中に、「他の受験者の貧乏ゆすりや鉛筆の音、外から聞こえてくる鳥の声などが気になって仕方がない!」という方もいらっしゃることでしょう。

 

そんなときに求められるのは「転換的注意」。リスニング音声だけに集中し、それ以外の情報・外界からの刺激をシャットアウトする必要がありますね。

 

そして、リスニングセクションの大前提となるのが、ワーキングメモリ。聞いたばかりの音声を記憶として記録し、その情報を用いて問題文に沿って正解を導き出さなければなりません。

 

続いてリーディングセクションでは、英文を読み進めながら、同時にどこに必要な情報があるのか探すために全体的に注意を配る「分配的注意」が求められます。そして英文の中から必要な情報を選ぶため「選択的注意」が作用します。

 

そしてまた、英文と選択肢を交互に読み、照らし合わせて答えを導き出すこともありますよね。ここで必要とされるのは「転換的注意」になりますね。

 

TOEIC試験中に最大限の力を発揮し、高スコアを狙うなら、これらの注意が必要となりますが、ではどのようにしてこれらの注意力を向上させていけばよいのでしょうか。

 

ワーキングメモリを鍛えるよりも、苦手な処理を意識する事

 

ネズミを使ったある実験において、運動量の多いネズミと運動をさせなかったネズミでは、記憶を司どる脳領域である海馬の大きさが2倍も異なるということがわかったのです。⑵

 

その実験において運動量の多いネズミの海馬はより大きくなり、迷路を使った実験において迷路の道をより早く覚えました。

 

 

また、最近ではゲーム機やtraining教材などでの「ワーキングメモリtraining」が有名です。

海外では東北大学の川島隆太教授による「脳トレ」教材、ソフトが有名なのではないでしょうか?

 

ワーキングメモリには個人差があり、どの程度鍛えられるのかは学会でも結論を得ていません。TOEICの解答テクニックとして、ワーキングメモリ自体を鍛えるよりも、解答の中で見つけた「苦手な処理タスク」を意識して、改善していくのがベターではないでしょうか。

 

例えば、音声タスク(リスニング)に意識を取られて、解答に切り替えられない場合(転換的注意)。いかに意識を切り替えて、解答を効率的に解いていくのかが重要になってくるでしょう。

 

自分の認知形質にあった戦略が必要で、これを意識した方略の開発が、TOEICだけではなく、あらゆるタスクで重要なのかもしれません。

 

参考

(1)https://kagaku-jiten.com/cognitive-psychology/perception/function-of-attention.html

 

"Running increase cell proliferation and neurogenesis in the adult mouse dentate gyrus."
van Praag H1, Kempermann G, gage FH

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