6ヶ月のフィリピン留学体験を漫画化した「フィリピンではしゃぐ」を読みました。

「フィリピンではしゃぐ」は旅行記・体験記としては面白いとは思いましたが、英語学習面で多々突っ込みどころが有りました。そのツッコミどころや、読んでいてモヤモヤとしたことをこの記事にまとめました。

6ヶ月留学したにも関わらず、英語力がほとんど上がらなかった

「フィリピンではしゃぐ」の著者であるはしゃさん、6ヶ月もフィリピンに語学留学したにも関わらず、英語力が下記のようにほとんど上がっていません。

はしゃさんの英語力が6ヶ月のフィリピン留学の成果

映画の英語がちょっと聞き取れる。洋楽の歌詞の意味が分かる。ただ、映画やドラマは聞き取れない。難しい英単語は分からない。まだまだ知っている英単語は少ない。

SNS等の英語コメントが読める。適切な返信・コメントが出来るのかどうかに関する記述は無し。おそらく出来ないと思われる。

必要最低限の日常会話は出来る。外国人に道を教えられる。ただし、複数人での会話は苦手。日本語が出来る人がいると、楽なので日本語を話してしまう。同じ席に日本語が分からない外国人が座っていても、英語だけで会話を続けることが出来ない。このことから英会話のレベルは初級レベルと推測。

プレゼンテーションのような、ある程度しっかりとした英語は話さなければいけない場面での対応力は無い。こういう場合はあらかじめ作成した原稿を音読するので精一杯。

(まとめ)読み書きの水準はTOEIC LR試験で400点から500点くらいの英語力と推測。英検だと準2級から2級。

6ヶ月のフィリピン留学の成果としてはどうなのか

6ヶ月もフィリピン留学して、しかも約130万円も使った留学の結果としては、率直に言うと英語力は伸びていないです。語学学校サウスピークに留学した生徒であれば下位10%に所属する英語力の伸びになります。

ただ、これははしゃさん自身に問題があったというよりは、語学学校側の教育体制が悪かったためです。仮定の話になりますが、もしもはしゃさんが語学学校サウスピークに留学してくれていたら高い英語力を身につけることが出来ました。

以下、はしゃさんと同じような属性(20代前半の女性、6ヶ月留学)のサウスピーク卒業生の留学体験談を集めました。

サウスピークに6ヶ月留学した20代前半の女性生徒達の留学体験談

(26週間 TOEIC LR 385点⇒810点 ※425点アップ)大学を休学して半年間のセブ島留学でTOEIC385点から810点まで425点アップ!英語の総合力と共にスピーキング力も大きく向上させたNatsukiさん。

Natsukiさんのスピーキング動画

(23週間 TOEIC LR 375点⇒820点 ※445点アップ)休学してフィリピン留学!就活で希望の業界へ行くためにTOEIC820点までアップ!23週間で445点アップした大学生Maikaさんの体験談

Maikaさんのスピーキング動画

フィリピン留学を最大限活用すれば、はしゃさんもこれくらいは英語力を伸ばせたはずです。

はしゃさんはこれくらい英語力は伸ばすことが出来た

より具体的に、はしゃさんがサウスピークに留学した場合、英語力をどれくらい伸ばせたかをまとめました。

はしゃさん自身の目標は「海外旅行をスムーズに出来るようになりたい(最低限の日常会話が出来れば良い)」という目標でした。この目標を踏まえて、私が学習カリキュラムを作成したら、6ヶ月の留学で下記の英語力は身につけることが出来ました。

はしゃさんが6ヶ月サウスピークに留学した場合に身につけられたであろう英語力

・英英辞典を使いこなせる。

・これから訪問する国に関するWikipediaの英語ページを読むことが出来る。

・現地の英語新聞やフリーペーパーが読める。

・Museum(美術館・博物館)の説明文をだいたい理解して読める。

・映画のシナリオが読める。(例 英語シナリオで楽しむ[ズートピア])

・「昨日なにしていたの?」「趣味は何?」というような超初級の英会話よりも2から3段階上の語彙が必要になる英会話が出来る。上記にまとめた項目に関する英会話が出来るようになる。

・相手を怒らせないように、直接的なブロークンな表現ではなく、丁寧な表現を使って話せるようになる。

さらに補足してはしゃさんの仕事に関して述べると、、、

・本書「フィリピンではしゃぐ」を英訳することも可能です。
⇒これは具体的に言えば、どういうことかというと、自分自身で英訳するのはもちろん厳しいです。ですが、日本語が出来る英語話者に「本書を英語に翻訳して下さい」という依頼が出来るようになります。その上で、翻訳された英文がまともな文章かどうかを自分で読んで確認出来ます。

語学学校サウスピークに6ヶ月も留学していれば、これくらいは出来るようになります。しかし、なぜはしゃさんが英語力を全然上げられなかったのかをこれから2つの視点から解説します。

フィリピンにある語学学校は2種類ある

最初に知っておかなければいけないのは、フィリピンにある語学学校は大きく分けて「観光・国際交流系」と「英語力を真剣に高める予備校系」の2パターンに分かれていることです。

大きく分けて8割が「観光・国際交流系」、残りの2割が「英語力を真剣に高める予備校系」です。

はしゃさんが選んだのは明らかに前者です。「フィリピンではしゃぐ」を読めばすぐに分かりますが、英語学習に関する描写が最低限しかありません。「他の国から来ている外国人(韓国人)との交流」や「旅行」「食べ歩き」「飲み会」に関する話題が大多数を占めています。はしゃさんの体験談にはクラブで遊び歩いている話すらも複数回登場しました。

はしゃさんだけの話ではありませんが、こういう「異文化体験」「国際交流」の話ばかりになるのが「観光・国際交流系」の語学学校の特徴です。「観光・国際交流系」の卒業生の留学体験談は基本的に『異文化体験が楽しかった!外国人の友達が出来た!出会いに感謝!』というものばかりです。

勉強に関する記述は最低限しか有りません。またTOEIC LR試験、TOEFL試験、IELTS試験、英検など、客観的に英語力がどれくらい上がったのかが分かる外部試験の記録はまず載っていません。TOEIC LRやTOEFL iBTなどの外部試験を導入すると英語力が全然伸びていない事がバレてしまいます。そのため、「観光・国際交流系」の語学学校では基本的にこういう学内の試験結果くらいしか外部に情報発信されていません。

せいぜい出て来るのは学校内で行われる学力試験の結果です。

はしゃさんが公開している学内試験の結果を見ても英語力が伸びているのかどうか全然分かりませんよね。また、学内の試験であれば、結果はいくらでも操作出来ます。

5年前から進歩していない韓国系語学学校

原因の2つ目として述べたいことは、「観光・国際交流系」の語学学校の中でも5年前からぜんぜん進歩していない韓国系語学学校を今回はしゃさんが選択したことです。

もしまともな日本人経営の語学学校に入っていれば遭遇しなかったことを「運営・施設」と「英語学習面」の2点からまとめました。

運営・施設面で残念だった点

・約束した時間から3時間半も遅れてやっと空港でピックアップ。かなり雑な運営。そもそも個別でのピックアップになっていないのも問題。

・部屋に設置されているシャワーが水しか出ない。⇒今ではお湯が出るのが当たり前。

・校内で飲酒した場合でも、軽い罰金のみ⇒校内での飲酒は、サウスピークでは警告・退学の対象

英語学習面で残念だった点

・日本にいる間の事前学習サポートがゼロ。⇒サウスピークでは英文法・英単語・英会話の基礎学習教材を個別に指定している。(関連記事)サウスピークは留学前にTOEICを200点上げることも可能です。

・6ヶ月も語学留学するのにも関わらず、日本から持っていった英語参考書はたったの3冊(これらもはしゃさんが自主的に持参したもの)。現地では白黒コピーの海賊版教材を使用。⇒サウスピークの場合だと6ヶ月留学する場合には約30冊の英語参考書を日本から持参してもらいます。3冊とか、ありえないぐらいの少なさに愕然。まともに学習教材の選定が出来ていない。(関連記事)日本で販売されている英語参考書を教材として使えます【フィリピン留学海賊版教材問題】

・レベル分け試験が月曜日に行われて、レッスン開始が火曜日から。1日遅れてのレッスン開始。⇒(サウスピークの場合)レベル分け試験は日本で実施。レッスンは月曜日の午前中から。

・初日のレッスンでは6時間のマンツーマンレッスンで自己紹介を行う。無限自己紹介。このためレッスンを実際に開始出来るのは、水曜日から。⇒レッスンマニュアルがまともに整備されていない学校において、この無限自己紹介が行われている。

・英文法の解説が英語で行われている。日本語での英文法指導がない。そのため覚える必要の無い、初心者にとってはきわめて難易度が高い、英語で英文法を学ぶことになっている。例、BE動詞、動詞、形容詞、代名詞、冠詞などの用語を全て英語で学ぶ必要がある。これらは日本語での英文法指導があれば、全く覚える必要のない文法用語。

・まともな発音教材が選ばれていないため、初歩的な発音(RとLの違い)を学ぶのにかなりの苦労をしている。日本で販売されている発音教材を読めば一発で分かる事柄についても、本人が時間をかけて試行錯誤しないと学べなくなっている。

・レッスンマニュアルがないし、レッスンの質の管理が全くされていないため教え方が先生によってバラバラ。レッスンが無法地帯。
⇒最悪だなと思った例は、まさかのレッスン時間中に教室を抜け出して、教師の自宅に行ってしまったもの。まともな語学学校であれば、これは教師は確実に首になりますが、はしゃさんの語学学校ではこういうレベルのひどい教師も放置されていました。

・先生も基本的にずっと固定。週替りで変更する、といったローテーションさせる仕組みがない。運営側の手抜き。

・週末直前、金曜日になるとまともにレッスンがされていない。レッスン中にゲーム、バスケ、映画鑑賞、調理実習、お絵かき教室、外出など、もう完全にお遊び。これで英語力が上がるわけがない。フィリピン人講師たちをまともに管理していないし、英語学習に対してきわめて不誠実な語学学校であることが分かる。

・留学4ヶ月目以降、はしゃさんは勉強に対する意欲を喪失して、レッスン中にはフリートークばかりを行っていました。こういう残念なレッスンになってしまった原因は2つ有ります。

原因1…生徒の学力を定期的に確認していない。学力が伸びていない生徒、学習意欲を失った生徒へのフォローが全く無い。

原因2…まともな学習カリキュラムがそもそも存在していない。フィリピン人の先生が個別に勝手に教えているだけ。そのため、わずか3ヶ月の滞在でやることがなくなってしまう。4ヶ月目以降のまともな学習カリキュラムを提示されていない。だからはしゃさんは4ヶ月目以降、完全にやる気を失って、レッスンで雑談ばかりしていた。

・韓国人生徒の発言「私は思ってたより英語伸びなかったな。韓国人いっぱいいるから韓国語使っちゃうし」(146ページ)
⇒マンツーマンレッスンを毎日7時間受けていても英語力が伸びないのであれば、それは生徒の国籍比率の問題ではない。レッスンや学習カリキュラムがかなり低い水準であることが推測出来る。レッスン外の雑談を活用しないと英会話能力が伸びないというのは…

読んで見つけた問題点は以上です。

はしゃさんは語学学校を1つしか体験していないため、かなり駄目な対応をされているのにも関わらず、「そういうもんか」と受け流していました。しかしながら、「そういうもんじゃない」です。まともな語学学校を選べば遭遇しなかった問題ばかりです。

語学留学は多くの場合、「人生で一度きり」なので、語学学校の良し悪しをまともに判断出来ないのです。

ここにまとめた問題点一覧は、真面目に語学学校を運営しようとしている者からすると、まとめているだけで気分が悪くなる内容でした。

まとめ

はしゃさんの英語力があまり伸びなかったのは、はしゃさん自身に問題があったわけでは有りません。駄目な韓国系語学学校を選んでしまったがためです。まともな学習カリキュラム・まともな教材・まともな学習指導があったならば、冒頭で仮定したように、はしゃさんの英語力は大幅に高められたはずです。

「異文化体験や外国人との交流による楽しい思い出づくり」だけが目的であれば今回のフィリピン留学は成功と言っても良いかもしれません。でも、はしゃさんが「もっと英語力をあの時に上がられていたらな…」と内心で後悔していたり、近い将来英語力があまり高くないことで不利益を被るといったことが発生したら、このフィリピン留学は失敗だと思います。

語学学校サウスピークを選んでくれていたらこんなことにはならなかったのになぁ…、と「フィリピンではしゃぐ」を読んで嫌な読後感が残りました。

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