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現代に生きるぼくらが英語を学ぶべき理由〜戦時下の排斥運動と英語教育〜

みなさん、英語を勉強していますか?

昨今では、就職活動や昇進の際にTOEICの点数が評価されるようになったり、社内公用語を英語にする企業が増えたりと、英語の必要性が叫ばれるようになりました。英語ができない人にとっては、「英語を勉強する必要はあるのか?」と疑問を投げかけたくなることでしょう。

日本の英語教育に関する歴史を振り返ってみると、「英語を勉強する必要はないのでは?」と世論が湧いた時期がありました。

その世論に促されるかのように、政府も英語教育を制限する政策を打ち出したのです。それは3年9ヶ月間続いた太平洋戦争(1941年12月8日〜1945年9月2日)が起こったときでした。

今みなさんが英語学習をできるのは、英語教育を守り続けた先人たちがいるからなのです。太平洋戦争に日本は敗戦し、アメリカによって占領されました。

もし日本が戦勝国だった場合、彼らの存在なしで英語学習することはなかったかもしれません。彼らは戦時中に英語排斥の世論を受けながらも、英語学習の本来の目的を説きました。

今回は、太平洋戦争時における英語教育に関する状況と、英語教育を守り抜いた英米文学者たちの活動を通して、英語を学ぶ意味を考えましょう。

1.戦前の英語教育

引用元:History | GINZA OFFICIAL http://www.ginza.jp/en/history

そもそも英語教育が始まったのは、明治時代に入ってからのことでした。明治維新の影響で、外国語としての英語教育が導入されたのです。当時英語の授業があったのは、中学校と女学校でした。

市民の生活も文明開化に伴い西洋化が進みました。衣食住といった生活様式は変化し、日常の中に英語が組み込まれていったのです。例えばカーテンやベッドという言葉は、そのときに導入され普及しました。

西洋文化の流入に組み込む形で、英語学習雑誌が販売されるようになります。当時の英語学習雑誌で有名だったのが「英語青年」です。大学の英語・英文学研究室の大半がこれを購読し、「英語青年」に自らの論文が載ることが研究者としての誇りとなっていました。

当時の日本人は今でいう英語参考書のような形で、「英語青年」を使用していたと言われています。「英語青年」は明治31年(1898年) から2009年まで発行されました。

逆境下の英語教育(★)時期

太平洋戦争が開始すると、敵国の言語である英語に対する風当たりは強くなりました。

・昭和15年1月、陸軍省により陸軍学校の入試問題から英語科目が撤廃される

・同年3月内務省(第二次世界大戦前まで警察と地方行政の統括をしていた機関)がショービジネス界における英語使用の禁止を通達した。(例:「ミス・ワカナ」→「玉松ワカナ」)

・文部省により英名を冠した学校 が“自主的な”学校名変更を余儀なくされる。(例:「フェリス女学院」→「横浜山手女学院」)

・昭和17年半ば 多くの私企業が社名を自ら進んで和風に改変する(例:「ブリッヂストン」→「日本タイヤ」)

英語学習雑誌である「英語青年」は用紙制限の影響を受けました。しかしそれを苦ともせず、英語学習の目的を説き続けたのです。

「科学技術の振興と発展のためにも外国語、特に高い技術力を誇る米英と独国の言葉は、積極的に学ばなければならない」

もともと英語青年は英米寄りの考えが多く見受けられました。世論が徐々に反英米に転じても、むしろこれに抗うかのように親英米的、 また政府批判の風潮を批判する内容さえ取り上げられていたこともあります。

「あくまでも国際語としての英語の役割に注目して、今後の日本の同盟国との外交にも英語は必要である」

「英米はいかなる形 で終戦を迎えても無視できない存在である」

つまりこの当時は世論が悪化しようとも、英語教育は戦前と変わりなく存在し、英米文学者も変わりなく英語学習への目的を説いていたと言えるでしょう。

極限状況下の英語教育

戦況は悪化の一途を辿り、昭和17年12月には ニューギニア島の日本軍が全滅するなど、日本軍の劣勢は決定的なものとなりました。

すると政府は昭和17年8月、女学校での外国語科教育の随意科目化を決定しました。これを追うように、昭和18年1月には中学校でも外国語科が随意科目となりました。

外国語科目が随意科目になることで、英語は、単位を取っても卒業に必要な単位と認定されなくなりました。これは英語を履修する生徒の数が減り、授業数が大幅削減、学校によっ ては外国語科廃止ということを意味したのです。

英語教育への風当たりが強くなる中で、「英語青年」も様々な変更を余儀なくされました。例えば、「英語青年」はそれまで32ページあった頁数が16ページへと減らされただけでなく、それまでの月2 回発行していたのが、月1回の発行になりました。

これを背景に英語青年では英米寄りで、英語教育に関する世論や、政府に批判的な以前のような論説は抑えられるようになりました。昭和17年の後半からは、積極的に長文読解等の課題文に戦争関連のものを掲載するようになったのです。

こうすることで世論を反映させ存在意義を保つとともに、英語教育廃止を防ごうとしたのでした。もはやこの時期に英語学習する余裕はなく、あくまで将来の英語教育を継続させるために発行しているようなものでした。この時期が将来に続く英語教育が最も危機的に晒された時期だと言えます。

終戦後の英語教育

昭和20年(1945年) 8 月15日、日本は連合国軍に無条件降伏、ラジオで玉音放送が流れました。日本の敗戦が決定し、街には占領軍としてやってきた欧米人が数多く見られました。

参考:https://ima.goo.ne.jp/column/article/2642.html

アメリカに対する関心の高まりから、今までの英語排斥運動から手のひらを返すように、「英会話ブーム」が起きました。 昭和20年9月 東京放送局が英語会話ラジオ講習を始めたこともその一例です。子供達が米兵に向かって「Give me Chocolate」とチョコレートをねだるように、英語を話そうという意識が芽生えました。

英語学習雑誌「英語青年」も最悪の状況を超え、終戦直前から次第に戦時色を薄めました。本来の目的である英米文学への理解、研究に自分たちの存在理由を見出したのです。

なぜ英米文学者は英語教育を守り抜きたかったのか?

どうして英米文学者は英語教育を守り抜きたかったのかのでしょうか?

それは英米文学者にとって、国際語としての英語に可能性を感じていたからに違いありません。

終戦後に発行された「英語青年」には、英米文学者の論説にこう書かれています。 私たちは何も米英が親善国だからというので英語をやったのではあるまい。外国語など外国に行けば嫌でも覚えられ、植民地経営のために必要というなら日本語をより広く国際言語化すればよいとする。 外国語を学ぶ意義は即時的で功利的なところに求めるのではなく、自ら考え、豊かな精神を獲得する「自己認識と着実な世界観の形成」に大きく寄与するところにある。

つまり英語を学ぶことの本来の目的は「英語を話して外国人とコミュニケーションをとる」といったすぐに目に見える効果のあるもの(功利的なところ)ではなく、「他文化を理解することで、より広い価値観をもつ」こと(自己認識と着実な世界観の形成)だと言えます。

また現代の日本の英語教育にも共通する警笛を鳴らしています。

確かに人々が英語に関心を持ち、英語や米英の文化に触れる機会が増えるのは良いことである。

しかし、それが極めて短絡的で功利的な考えから沸き起こるものであるとするならば、真に米英の文化を研究する者たちはその研究の意義を再度見直すべきである。氾濫する英語と英会話ブーム に適切な指導を与えなければ正しい英語や、真の英米文化の理解は広まらない

終戦後には、前述の通り英会話ブームが起こりました。結果的に多くの人が英語に関心を持ち、「英語を話したい!」と思うようになったのです。

しかし英会話ブームに乗って、「英語を話せるようになる」ことを目的にしてしまうと、正しい英語や、真の英米文化の理解は広まりません。英語を話すことは、英米文化を理解するための手段です。

サウスピーク新宿校やサウスピークなら正しい英語や、真の英米文化の理解につながる

同じようなことが現代の英語教育にも言えると思います。

「聞くだけで話せるようになる」

「大人でも、英語のまま学ぶと、英語が上達する」

「海外に住むと、自然に話せるようになる」

これらは世の中に蔓延している魔法のような謳い文句です。正しい方法で英語学習をしなければ、正しい英語は身につきません。また英語を話すことは手段であり、目的ではないという意識でないと、真の英米文化の理解は広まらないのです。

サウスピーク新宿校とサウスピークでは、研究書籍・データを元に学習カリキュラム開発を行っています。日本人の英語学習アドバイザーが一人一人の目標に合わせて学習カリキュラムを作成するので、正しい方法で英語学習していただけます。

またサウスピークは英語力を上げたあと、英米文化への理解を深めている卒業生が多くいらっしゃいます。

こちらの方々は、英米文化を理解するために、前段階としてフィリピン留学で英語力を向上されました。ぜひご覧ください。

参考 堀内 扶 戦時下における敵国語「英語」教育の動揺 ― 雑誌『英語青年』を通じて―

http://www.clb.law.mita.keio.ac.jp/pls-committee/seijigakuKenkyu-42/seijigakuKenkyu-42_05.pdf

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