この記事ではTOEIC(R) 試験でA level(860点)以上になるとどれくらいの英語力に到達するのか、そしてTOEIC試験の課題について記します。まず以下のLink先でA levelがどれくらいの英語力をあるのかご確認ください。

最初に結論を述べると、TOEIC試験でA Levelに到達しても、たとえ900点以上でも、それはようやく英語学習の始まりが終わったに過ぎません。この時点では普通の人が想像している「完璧に英語が分かるようになる」という水準のはるか下の英語力しか身に付いていません。TOEICでA Levelに到達することは、幼児がそれまで使っていた歩行器を外せた段階の事を意味しています。まだ飛んだり、走ったりという激しい運動は出来ません。大学受験の勉強、TOEIC試験勉強でしか英語を学んでいない人にいたっては、まっすぐに歩けるかどうかも怪しいです。少し考えれば分かると思いますが、TOEIC (R)試験はListeningとReadingのみです。SpeakingとWritingが含まれていません。ですからこの試験勉強だけしていても「話したり」「書いたり」はほとんど全く出来ません。

試験勉強でしか英語を学ばなかった人でも、A level入りが出来たという基礎能力がある人はおそらく現地に数カ月もいれば基本的な「話す」「書く」という技能を身につけることは出来ると思います。しかしながら、「瞬間英作文の学習方法を知らない人」や「間違った英語を使う事を恐れる、苦い現実に挑めない完璧主義者」の人達の場合は、たとえA levelでもなかなか話したり書いたりできるようにならないと思います。ちょっと辛口ですけど、そう思います。たくさん失敗してください。そしてたくさん失敗した後にはじめて、あなたの英語は「生きるために必死で使う英語。相手に理解してもらえる英語(通称 Survival English)」の段階に到達することが出来ます。この“Survival English”とは色々と間違いがあったり、不適切な英語を使ったりするけど、相手と意思疎通はできるという英語の事です。そしてまた、この段階に到達したらもっと自分の英語を「より洗練された英語」にしたいと思うようになると思います。私の英語力は今はこの段階にあります。そして自分の英語を洗練されたものにしたいと考えて、現在も英語学習を続けています。

ではより具体的に TOEIC A Levelの人の英語力を紹介します。「英会話」と「英作文」の観点から説明します。ここで紹介する能力が日本人の全受験者の上位5?6%、TOEIC A level(860点以上)の人達が最低限持っているであろう英語力です。ただ注意してほしいのは、Survival Englishの段階まで到達していない場合は以下の事は出来ないと思います。

【英会話】気の利いた事を話せず、簡単な英単語を使いまわして英会話を行う。もっと凝った英単語を使いたいと思っているけど、なかなか上手く使えない。Native English Speakerと話すとどうしても聞き役にまわりがち。日本語を話すときに饒舌に話す人でも聞き役にまわりがち。

【英作文】Native English Speakerに理解される英文を書ける。しかし我流で英作文を学んできたので細かな文法規則、冠詞、句読点、接続詞、前置詞などで間違いを頻発する。もっとまともな文章を書きたいと思っている。そして、日本の街中には「英”会話”学校」は溢れかえっているが「英”作文”学校」が存在しない事に気付く。

このようにTOEIC試験でA levelに到達することは英語学習の「始まりの終わり」にしか過ぎません。ONE PIECEで言うとイーストブルーが終わったところです。ここから先にさらに広大な英語の世界が広がっています。

次の記事では試験勉強中心の英語教育において「話す」「聞く」の問題よりもある意味大きな問題かもしれない「文化的背景の欠如」について紹介します。