電子書籍版あとがき 「パラダイス鎖国」に帰国してみて

中からも外からも、つながろうとする力が弱まり、日本は孤立しつつあるのではないか?

2005年、日本で夏休みを過ごしてアメリカに戻ってきたときに、こんな疑問がふと湧いた。日本は、誰も強制していないけれど、住み心地のいい自国に自発的に閉じこもる「パラダイス鎖国」になってしまったのではないか、と感じたのである。

パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本 まえがき

@MichiKaifu、海部美知さんが『パラダイス鎖国』に書かれていた事と同じような事を私もNew Yorkから帰国して感じ続けています。日本は街が清潔で、食べ物は安くて美味しいです。日本で暮らすのはなんて居心地が良いのだろうかと日々感じています。この居心地の良い『パラダイス鎖国』に篭っていると世界の潮流から取り残されて、ガラパゴス化するというのも今はよく分かります。

居心地の良さを感じる一方で、日本には「多様性が欠けている」とも日々感じています。移民の街、多様性溢れるNew Yorkから帰国したせいもあって、私はとくにこの「多様性の欠如」に敏感になりました。帰国後数カ月はあまりに彼我の差が大きくて、Reverse Culture Shockに苦しんでいたくらいです。

日本市場という世界で2番目に大きな国内市場、近いうちに中国に抜かれても3番目に大きな国内市場があるおかげで、日本はこれまで隣国の韓国や台湾のように必死で世界に進出する必要性はありませんでした。しかし本文中ですでに述べたように、「日本人が日本語で日本人相手にだけBusinessをしている時代が終わりつつあります」。これからは韓国や台湾と同様に英語をはじめとした外国語を学び、世界へ進出する必要があります。

世界に進出するためには、また日本人以外の人達と仕事をするにはこれまでの日本のように「同質性」にこだわってばかりでいけません。そこでは「多様性の欠如」が問題になります。そして英語を学んで他国の人達と交流するようになると、「日本の同質性」、もっと直接的に言うと日本が「排他的」で「閉鎖的」で「非寛容」である事に気がつきます。

そして、書籍版では頁数の関係上収録することが出来なかった、Language Exchange Partner達をこの電子書籍版では収録しました。英語を十分に使いこなせるようになれば、彼らのように日本人とは異なる生き方をする人達と接することが出来ます。私は彼らとの交流、またNew Yorkで出会った多くの人達との交流を通じて留学前の自分とは全く異なる価値観を持つようになりました。英語を学べば、また他の外国語を学べば新しい文化に接することが出来るようになるので、あなたの世界は間違いなく広がります。

日本はとても居心地の良い国です。でも、その『パラダイス鎖国』から一歩足を踏み出してみてはいかがでしょうか。また踏み出さねばならない時が来ています。そして英語を学ぶことは『パラダイス鎖国』から踏み出す第一歩になります。

日本経済が云々という難しい話を抜きにしても、私は英語が最低限出来たおかげでNew Yorkでは多数の人達と楽しい時間を過ごすことが出来ました。英語が出来て本当に良かったです。

さて私の話は以上で終わりです。次はあなたの番です。私はこの本を読んでいる方々よりほんの少し英語が出来るだけなので、半年?2年もあれば追いつけるはずです。

著者 HIROYUKI HAL SHIBATA

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