第2章 基礎確立編(TOEIC 600点未満)

この章、基礎確立編はTOEIC 600点未満の人を対象としています。しかし、あまり知られていない「発音」や「英単語の語源」の勉強方法について書きますので、TOEIC 600点以上の人でも一通り目を通すことを推奨します。

私がこの本で伝えたいのは、従来の日本の学校英語教育では習得することができない「聞く」「話す」「書く」をちゃんと習得するための方法です。私は受験英語は真面目にやりましたし、社会人になってからTOEICの試験対策もそれなりにしました。その結果、TOEICで800点弱の点数を取れるまでになりました。しかし、その時点では「読む」以外の分野がまるで駄目。「聞く」はTOEICの試験問題と日本語で内容を知っているAudio Bookはある程度理解できましたが、他の話題になるとまるで駄目でした。当時の私はTOEIC試験においては「Reading読解」が「Listening聞き取り」を常に上回っているという典型的な「受験英語に強い日本人」だったのです。

TOEICの点数を上げるだけなら、TOEIC試験対策の本を読めばよいと思います。でもそれでは過去の私がそうであったように、現実では通用しない英語しか身につけられません。

そして私がこの本で書くのは、現実に使える英語力を身につけつつTOEIC試験の点数を上げる方法です。ですからTOEIC試験対策に絞ったものよりも若干遠回りな内容になっています。

また、最初にある「基礎確立編」は地道な努力を要するものです。Sportの世界でいうと、最初に習得する素振りの方法や体力づくりのための走り込みに相当するものになります。正直言ってあまり面白みがなく、地味な努力が必要な勉強です。しかしこの基礎部分がないと、後で習得するより高度な内容を十分に理解できません。

そして最初に断っておきますが、長時間の勉強をすることなく英語が身につくことは決してありません。本書に書かれている内容を最初からすべてやり遂げるつもりなら1500時間は投資する準備をお願いします(もうすでに英語がある程度できるのであれば、当然この時間は短くなります)。1500時間を勉強するとなると平日3時間、休日に5時間を勉強しても1年以上かかります。この勉強時間については本書後半の「点数を伸ばすために最も大切な『勉強時間』という考え方」で詳細を記していますのでこちらも合わせて読んでみてください。

1500時間を確保するのは大変でしょうが、私は20代の人達はなんとかこの時間を確保した方が良いと思います。20代の人達はこれから年金受給の関係で70歳、75歳まで働かないといけないでしょう。その場合「今後50年間を英語が出来ない人」として仕事をしなければなりません。そして、50年間もの間をそんな不利な条件で働き続けるのは私なら耐えられません。もしこの事実に耐えられない人は是が非でも勉強時間を確保してください。

一方30歳以上の人の場合は、それまで積み上げてきたCareerや色々なしがらみがあるでしょうから、時間を確保出来る人だけ頑張ってください。20代の人達と同じように「絶対英語をした方が良い」とは私は考えていません。どこまで自分が出来るか、自分のCareerを踏まえたうえでやるべきことを取捨選択してください。

以上を踏まえた上で、この「基礎確立編」をお読みください。