Kindleで電子書籍を読む。電子書籍で変わる読書のかたち

Kindleで電子書籍を読む。電子書籍で変わる読書のかたち

2009年に私はNew Yorkに滞在中に地下鉄で多くのNew YorkerたちがAmazonの電子書籍端末、Kindleで読書をしている光景を目撃しました。また、電車内には定期的にKindleの広告が貼り出されていたのを覚えています。そして書店に行けばKindle以外の電子書籍端末が入り口近くでよく売られていました。これらは日本では未だ見られない光景です。New Yorkの電子書籍事情は日本よりは数年は進んでいるようでした。

この記事ではAmazonが販売している電子書籍専用端末Kindleの紹介をします。私が所有しているのはKindle2ですが、現在この原稿を書いている時点で新機種のKindle3が発売されました。新機種については実際に手に取って確認したわけではありませんので、発表された情報を紹介します。そしてKindle2とKindle3は大きな点で違いはないため、この記事ではKindle2を中心に紹介していきます。また「英語学習者にとってのKindle」というちょっと違う視点からの紹介になります。

2010年の8月末にKindleの最新機種、Kindle3が発売されました。価格はFree 3G+Wi-Fi対応のものが$189Wi-Fiのみ対応しているものが$139。Nintendo DSやPSPとほとんど変わらないお手頃な価格です。一方、iPadは最も安いものでも5万円弱です。iPadと比べるとKindleは随分と安いことになります。ただここで注意が必要なのは、Kindleはアメリカから輸入する必要があるので、送料と輸入関税が$30くらいかかるということです(価格は都度変わるので、ご自身で実際に確認してください)。

以下にKindleの特徴と私が気に入っている点を羅列していきます。私が購入したKindle2(6"Display)は大きさは縦8インチ(約203mm)×横5.3インチ(約135mm)×厚さ0.36インチ(約9.1mm)、重さ10.2オンス(約289g)です。Amazon専用のカバーを付けると重たく感じますが、何も付けない場合は片手でも十分に操作することができます。また、Kindle新機種はこれよりひと回り小さいのでさらに持ちやすくなったことでしょう。

Kindle2の電子書籍端末として最も素晴らしい点は、電源の持ち時間の長さです。Kindle2は3G回線機能を切れば、最大で何と1週間も本を読み続けることができます。一方、iPadは10時間です。画面が白黒であること、処理速度がiPadやiPhoneに比べるとKindleは遅いことが短所ではありますが、電源の持ちのよさはそれを補って余りあります。処理速度は遅いといっても、十分に実用的な速さなので、私は別にこれでイライラしたりはしていません。

Kindle2の画面は電子ペーパーの一種であるE Inkを使っています。そのため液晶の視野角が広く、真横(ほぼ180度)の位置から見ても、液晶の文字を見ることができます。おかげで紙の書籍とほとんど同様に違和感なくKindleで電子書籍を読むことができます。iPhoneやiPod touchでも“Kindle for iPhone”機能で同様のことができますが、長時間画面を見続ける場合はKindleのほうが読みやすいなと私は感じました。また、電源を切っていても画面にさまざまな画像が表示されたままになっているのはなんだか不思議にお洒落な感じがします。そしてKindle3はKindle2に比べてより画面が鮮やかになったようです。

KindleはAmazonの読書端末だけあって、本の品揃えが豊富です。公式pageでは70万冊以上の電子書籍を販売しているとありました(2010年10月の時点)。これはものすごい冊数です。そしてKindleの書籍は人気の本の場合、価格は約$10と通常の書籍よりも安くなっています。また、すべての本の第1章もしくは最初の数頁はSampleとして無料で読むことができます。

Kindle2は「無料」の3G回線を使用して、またPCを仲介することなくこの60万冊の本をDownloadすることができます。日本にいながらにしてPCを経由することなく米国のAmazon.comの製品を購入できるというのは凄いことです。そしてまた、この「無料」の3G回線を使用して各種NewsやWikipediaを読むことができます。有料のContents、新聞、雑誌、blogもKindle向けに配信されています。

英語学習者にとってなによりありがたいのが、Kindle端末には英英辞典が内蔵されていることです。英語書籍を読んでいると、分からない単語がたくさん出てきて辞書を何回も引かなければいけません。ですから内蔵辞書を使って、英語書籍を中断することなく読み進めることができるのは本当に便利です。またつい先日、“Kindle for iPhone”においても英英辞典機能が搭載されたので、現在はiPhone/iPod touchでも同様のことができるようになりました。

この英英辞典機能を使いたいと思ったことが、私がKindle2を購入する最大の動機となりました。実際、カーソルを合わせるだけで意味が表示されるのでとても便利です。この英英辞典機能が便利すぎて、私は英語書籍を普通に読みながら電子辞書を引くという作業が面倒で仕方なくなりました。その結果、最近ではKindleでばかり読書をしています。

iPhone/iPod touchにも英英辞典機能が搭載されましたが、Kindleのほうが画面と文字が大きいので目への負担が少ないです。また電源の持ちがよいので、結局私はKindleばかりを使っています。

Kindleの特徴として、Amazon Whispernetというnetwork 機能によるさまざまな情報共有ができます。たとえばHigh Lightの共有があります。それぞれの読者が本の中でここは重要と感じた箇所にHigh Light、日本語でいうと色ペンで書き込み、後から確認できるようにできます。そしてHigh Lightした箇所を共有することができます。もしあなたがKindleのHigh Light機能で多くの読者が重要と感じた箇所と目次を読めば、それだけで本の要点を極めて短時間で理解することができます。

High Light機能によって、これまで孤独だった読書という作業が一変しました。本の感想だけではなく、本のどの文章が素晴らしかったかということまで共有できるようになったのです。この機能を備えたKindleという端末は人々の読書の仕方を一変させる可能性がある、Kindleを販売するAmazonは本を媒介とした新しいSNSやCommunityを築こうとしているのだろうと私は思いました。

次に嬉しいのが“Text to Speech”機能。Kindle端末では文章を読み上げてくれる機能があります。この読み上げ機能はさすがにAudio Bookには劣りますが、聞いていてそれほど不自然ではありませんでした。Audio Bookが販売されていない書籍でも“Text to Speech”機能を使えば、書籍の内容をListeningしながら復習することができます。

またKindleはPC、iPhone/iPad/その他Kindleに対応している端末同士で情報をすぐさま同期できます。たとえばiPod touchで読書して中断しても、その閉じたPageの記録がNet上に残ります。その結果、PCで続きを読もうとKindle for PCを立ち上げると中断した箇所からすぐに読書を再開することできます。当然中断したPageだけでなく、High LightやMemoをした情報も同期します。

他にKindleで電子書籍を利用することの利点は、本を所有しなくてもよくなることです。Kindle2 6"Displayは2GBの容量を備えており、約1700冊の本を収録できます。これであなたの本棚に空きが生まれます。部屋の中で本棚が占める面積が大きい人ほど、これは嬉しいのではないでしょうか。実際、英語書籍は日本語の書籍と比べて大きくて邪魔なものが多いのです。私はKindleを購入したことで、Kindleに蔵書がある書籍はすべて処分することにしました。これで本棚がとてもすっきりします!

読書に特化しているというのもよいことです。PCやiPhoneを使って電子書籍の読書をしていると、ついつい他のことをしてしまいます。けれどもKindle端末は読書専用端末なので、読書に集中するのにはもってこいです。

他のよい点としては、Kindleは日本ではほとんど普及していないので、電車の中で読んでいるとちょっと誇らしげな気分になれるという小市民的な満足も得られることがあげられます(私の参加する英語オフ会ではなぜかやたらとKindler Userが集まりますが)。

最後にKindleとAudibleと組み合わせた学習法について記します。英語書籍でReading力を、さらにAudio BookでListening力を、KindleとAudio Bookを組み合わせた学習で高めてください。好きな本・興味のある本を使って「英語を学ぶ」「英語で学ぶ」のはとても楽しいのでお勧めの勉強法です。費用についてですが、Kindleで書籍を1冊購入して、またその書籍のAudio Bookを会員登録しているaudibleで購入すると合計で$30くらいかかります。これは英語学習の教材として考えると決して高くない金額です。

以上で私からの「Kindleは英語学習者にとっては素晴らしい機器だ!」という推薦を終わります。もしKindleが気になったのなら、実際に購入して試してみてください。Kindleはあなたの英語学習の強力な味方になります。

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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」