日本に不足する「グローバル人材」を輩出するために必要なこと

日本に不足する「グローバル人材」を輩出するために必要なこと

2/4(金)に 司会 福原正大 @masahiro_igs さん、話し手 船橋力 @c_funabashi さんの《英語って本当に必要なの?》という集まりに参加して考えたことを、この記事にまとめました。

集まりでは、今後はアジア経済が急激に伸びること、そして日本経済は相対的に落ちていく事が様々なDataを元に語られました。また、日本国外で自分の意見が認められる事、存在を認められるためにはどういったことが必要かということをダボス会議に参加された@c_funabashi さんが実体験を元に話して下さいました。

そして、今後も日本が国際社会でそれなりの経済力と発言力を維持するためには『グローバル人材』が必要であることが語られました。この記事では主に『グローバル人材』について、私が考えている事をまとめます。

以下に『グローバル人材』に共通して求められる能力を紹介します。

  1. 社会人基礎力 
  2. 外国語でのコミュニケーション能力 
  3. 異文化理解・活用能力 

(pdf注意 7頁参照)『グローバル人材』に共通して求められる能力【この記事を書いた背景、グローバル人材が求められている背景が全てまとめられています】

これら能力が必須である『グローバル人材』ですが、これは現在日本で普通に教育を受けているだけではなれません(早稲田の国際教養や国際教養大学といった変わった大学に行く必要有り)。

例えば、「2.外国語でのコミュニケーション能力(英語教育)」について述べると、日本の学校に通っているだけでは99%英語は出来るようになりません。それは学習時間が不足しているからです。現在は廉価なOnline英会話など新しいServiceが出てきたので、以前と比べて状況は改善されつつ有ります。でも、未だに相当な自助努力が必要です。

そして「英語を学ぼう!」と一念発起して、大学卒業後にすぐにワーホリ、もしくは数年間働いてお金を貯めて留学する人達がいたりしますが、現状では帰国後に受け入れられる場所が無かったりします。留学を経験して『グローバル人材』の能力を身につけても、新卒カードを使えなかった事やグローバル人材であるがために排他的な日本的な価値観に馴染めずに働く場所を見つけられず、結局は薄給の英語教師をしている、という人達が私の周りにはけっこういます。

『グローバル人材』なんて意識せずに「新卒カードを使って大手日系企業に勤める。会社を途中で辞めない」、この選択肢の方が留学したりするよりも、待遇が良いのが日本の現状です。日本には多様性や失敗を許容する文化が欠けているので、現状では人とは違う道を選ぶ人はそれなりの覚悟をして下さい。数年後、数十年後にその選択が評価されるかもしれませんが、現状では評価されません。結局、日本で偉くなっていくのは「従来の日本の路線を守って、辞めない人」です。これからの日本については知りませんが、少なくともこれまではそうです。「生え抜き」「中途」なんて言葉が大手を振っている日本ですから。

「人生一度きり」と割りきって行動する変人(私みたいなの)は現状でもいますが、多様性や失敗が評価されないようでは普通の人は『グローバル人材』になんてなろうと思わないでしょう。

日本において未だに英語が「実用目的」ではなくて「自己啓発」の域に留まっているのも、こういったことが原因かもしれません。閑話休題。

 

さて次の話題です。集まりの中で @c_funabashi さんが学校で子供たちに伝える言葉として以下の言葉を挙げられました。

  • 「失敗おめでとう」
  • 「答えはひとつじゃない」
  • 「得意を活かそう」

私は特に最初の「失敗おめでとう」が素敵だなと思いました。「失敗が許容される文化」が早く日本にも根付いてほしいです。失敗すると「それ見たことか、この世間知らずが!」みたいに鬼の首を取ったように、そして水に落ちた犬を棒で叩くように振舞う人が多い日本においては「失敗おめでとう」と言えるのはとても素晴らしい事だと思いました。

新しいことに挑戦して失敗した人達を非難する人達は失敗や多様性に非寛容なんだよなと、話していてゲンナリさせられます。私はNew Yorkにいる米国人の友人と話していて失敗についての話になった際に印象的な話を教えてもらいました。「僕の知り合いで会社を7つ潰した人がいる。でも、7つ潰した後に2つの会社を成功させたのだから立派だよね。でも、これが日本の場合だと会社を一つ潰した時点でHarakiriだよね」という事を冗談めかして言われたときには、失敗に対する日本社会の過酷さを意識せざるをえませんでした。

「あなたは現実を知らなかったんでしょ?」と失敗した相手に追い討ちかけるのではなく、「失敗おめでとう」と失敗した人達がまた挑戦できるように励ます社会を創りたい。そう思えたのが、@c_funabashi さんの話で一番良かったことです。

【補足説明】失敗について詳しく述べると2種類有ります。「新しいことに挑戦した際の失敗(例 起業)」と「ちゃんと対策をすれば防げたであろう失敗(例 毎朝出かける前に部屋の鍵が見当たらない)」の2種類です。ここで述べている失敗は前者、「新しいことに挑戦した際の失敗」についてです。詳細は『失敗学のすすめ (講談社文庫)』を参考にしてください。

 

さてこれまで述べてきたように、大企業や大きな組織では失敗や異端が許容されない現状ですが、先見性のある企業では変化の胎動・萌芽が有ります。

@c_funabashi さんの会社では「結婚前の若手社員に海外で2年間滞在する」事を推奨しているとの事です。東京で暮らすよりも、海外で過ごす方がお金は貯まる。そして、日本以外の環境で暮らす事で他国の言語や文化を理解できるようになる。これはなかなか面白い試みだと思いました。また「海外現地で自分の数分の一の給料で働く現地の優秀な同年代の社員、彼らと一緒に仕事をすることで気付くことは多いだろう」とも聞きました。これは確かに強烈な刺激を得られます。

 

ここからこの記事のまとめです。現在の日本はまだまだ失敗や多様性に非寛容ですが、近い将来(20年以内)に日本経済が(相対的に)落ちていき、そしてアジア新興国の経済が盛り上がった時には現在では異端児である『グローバル人材』が評価される時代が来ると私は推測していきます。

この記事を読んだり、Twitterをやっているような先見性のある人達には、人がやらないような事をどんどんやって、たくさん失敗してほしいなと勝手ながら希望しています。そして日本に漂う非寛容さや閉塞感を変える原動力になってほしいなと思っています。この道は茨の道ですが刺激的な道です。人生一度きりなので、変人さんいらっしゃい。そして一緒に『グローバル化が必須な中で失敗を許容出来る社会』を創っていきましょう。

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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」