2章 フィリピン留学 語学学校を選ぶ5つの基準…基準 その1「語学力向上」か「観光・国際交流」か、どちらを重視するか。

1章で無残な4つの失敗事例を見ました。その内容を踏まえた上でどのように語学学校を選べば良いかの判断をするための5つの基準を紹介していきます。

学校選びの基準 その1「語学力向上」か「観光・国際交流」か、どちらを重視するか。

現在フィリピン留学は「真剣に学習する語学学校(10?20%)」と「観光・国際交流を重視する語学学校(80?90%)」への2極化傾向にあります。

この割合はフィリピン留学の現場にいる私の感覚値なので、人によってはこの割合は変わるかと思いますが、「真剣に勉強する語学学校」が少数であるという点については最初に理解しておいてください。そして、本書は実はこの少数である前者、「真剣に学習する学校」について主に紹介しています。

2013年からフィリピン留学では日本人留学生の数が急増し、それに合わせて続々と日本人資本の語学学校が業界に参入しています。そして、フィリピン留学業界に関わるものとしてとても残念な話なのですが、現在参入している語学学校の多くは、基本的に教育よりもお金儲けに関心のある業者が多いです。職業としては土地や物件を所有している不動産関連の人達が多いです。

そのため未だに語学学校経営者や語学学校スタッフ、留学エージェントで自分自身はほとんど全く英語が出来ないという人達を多く見かけます。英語教育サービスを提供しているにも関わらずに、そのサービスを提供する人達自身が英語教育についてよく分かっていないという滑稽な状況になっています。

教育に関心のない語学学校業者の宣伝文句の特徴は以下のようなものがあります。

・我が校は他校に比べて安い(安い)
・我が校の施設は充実している(施設が良い)
・我が校では外国人や他の生徒との交流が充実している(南の島での楽しい留学生活)

いずれの宣伝文句も教育内容、学習カリキュラムの内容については全く踏み込んでいません。英語力を高めるための語学留学で最重要視すべきは教育カリキュラムです。それにも関わらず、その教育カリキュラムについての説明をほとんどしていない語学学校が大多数を占めています。語学学校のウェブページで教育カリキュラムがお茶を濁す程度にしか書かれていません。

例えば、セブ島にある語学学校では一時期「フィリピン留学の語学学校にはプールが必要」という考えが広まり、多くの語学学校にプールが設置されました。ただ、別に語学学校施設内にプールはなくても英語力は向上します。

他にも語学学校の食堂で和食を提供。学生同士が語り合うバーの設置。歯医者やパン屋も校内に作る。または場所を海辺の近くにしてリゾート気分を満喫できるキャンパスなど、語学力の向上とは関係ないものにばかり力を入れる語学学校もあります。

不動産業出身の経営者が関わっている語学学校では特にこの「快適な施設>質の高い学習カリキュラム」が方針として色濃く出ています。快適な施設を維持することは確かに重要なことではありますが、快適な施設はあくまで黒子としてあるべきです。主役になるべきは「快適な施設」ではなく「質の高い学習カリキュラム」であるべきです。

しかし、「施設重視で語学学校を選ぶ生徒に対して、英語学習について語っても仕方ない」と考えられているところもあります。真剣に英語学習をしたいと考えている学生に対して、「我が校は海の近くにキャンパスがあります」なんて言うわけがありません。こういう快適な施設をウリ文句にしている語学学校の本音は「あなた達はどうせ真剣に英語学習をする気がなくて、ただ楽しくて、ただ快適なものを求めているのでしょう」というものです。

そして、現状のフィリピン留学では基本的に「楽しい南の島での生活」「外国人との国際交流」「リゾート施設のように快適な校舎」を宣伝文句にしている語学学校が人気を集めています。大学受験予備校と比較すると、フィリピン留学において真剣に英語力を高めようと考えている人達の割合は少ないです。真面目に勉強するためにフィリピン留学をしている人は2割以下と言われています。

交流の時間を増やせば増やすほど生徒の満足度は上がる傾向があるため、生徒の英語力を高めることに興味がなく、生徒の満足度を高めることにのみ関心がある経営者はこの交流の時間を間違いなく増やします。そして、その交流する時間の分だけ学習時間が減るため、英語力は伸びにくくなっています。

フィリピン留学 真面目な生徒は2割

観光・国際交流を重視する語学学校の特徴

英語が出来ない初級者(TOEIC600点未満)向けで、それほど真面目に学習をしたいわけではなく、外国人と”国際交流”をしたい。そういう需要は大きく、そのためにお手軽留学路線の語学学校があります。そして、お手軽路線の語学学校では向学心のある生徒が集まりにくく、英語力も低い人達が集まる傾向があります。

そういった学校を避けたければ、生徒の留学体験談を読めば見分けられます。留学体験談の下記の特徴があれば、お手軽路線とみて良いでしょう。

楽しい、楽しいをとにかく連呼

勉強せずに遊んでいれば、楽しい留学です。真剣に勉強していたら辛いこともあるので「楽しい」だけを連呼する体験にはなりません。

レッスン以外の課外活動体験ばかり書かれている

真面目に勉強していたら観光や課外活動、授業外での他の生徒やフィリピン人講師達との交流をしている時間はほとんどないです。課外活動が充実しているというのは勉強していない証です。

何を勉強したのかが具体的に分からない。使用した参考書や学習時間が書かれていない

勉強していないのでこれらは書けません。書いたらボロが出るので。

生徒が真剣に勉強する語学学校では使用した教材を公開しています

生徒が真剣に勉強する語学学校では使用した教材を公開しています

留学の結果、どれだけ英語力が伸びているのかが客観的な指標で書かれていない

学力が上がらなければ、TOEIC試験、TOEIC SW試験、TOEFL iBT試験のような客観的な試験の結果は書けないでしょう。

ときどき学校内の独自試験の基準で英語力向上を示している学校がありますが、これは当てになりません。すでに失敗例で述べたように、この手の学校では「入学時に難しめの試験を受けさせて、卒業直前に易しめの試験を受けさせて語学力が上がったことを実感させる」という八百長試験が蔓延しています。

(次の記事へ)留学生自身の学習に対する覚悟はどれほどあるか。食事はどうなっているのか
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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」