フィリピン留学 失敗事例(2) 20代男性、大学生、留学期間8週間、日系中堅語学学校に留学

「フィリピン留学自体はとても楽しかったのですが、TOEIC試験の点数は下がっていました。」

英語力Before After
留学開始前 : TOEIC試験450点(L250, R200)
⇒留学終了後 : TOEIC試験430点(L250, R180) ※Readingが20点ダウン

留学中は6時間のマンツーマンレッスンを受講し、フィリピン人講師と楽しく話すことが出来ました。自分を担当しているフィリピン人講師は自分が英語で上手く伝えられなくても、言葉の断片や身振りからこちらの言いたいことを察してくれました。

私はテキストを使ってレッスンを受けることに飽きてしまったことが多かったので、フィリピン人講師と世間話をすることが多かったです。そのためテキストはあまり進みませんでした。でも教材を使わない分、楽しく話すことが出来ました。英語を勉強させられているという気はほとんどしませんでした。

あと、英語だけでなくセブアノ語(セブ島の現地語)もレッスン中に教えてもらいました。そして他の生徒が英語で卒業スピーチをする中で、私はセブアノ語を混ぜたスピーチをしたらけっこう受けました。

マンツーマンレッスンを6時間受けるとすごく疲れるので、レッスン終了後は他に留学してきている学生と学校の外に遊びに行っていました。週末も観光に行ったりしていました。また、時にはフィリピン人講師たちと遊ぶことが多かったので、語学学校でレッスンの時間以外に勉強することはなかったです。せっかく南の島にいるのだから勉強だけしているのはもったいないと思って、存分に青春していました。ここだけの話ですが、門限の緩い語学学校だったので、夜に飲み歩いて二日酔いでレッスンに臨んだこともありました。

留学が終了する前に学内で受けたレベルチェック試験でスピーキングのレベルが2段階上がっていたので、英語は上達したのかなと思っていました。でも、帰国後に受けたTOEIC試験では留学前よりも点数が落ちていました。

また、帰国後も英会話能力が落ちないようにオンライン英会話サービスを受けましたが、自分の英語が全然通じなくて驚きました。あと、相手が話す内容もほとんど聞き取れなかったです。フィリピン留学中にはそれなりに英会話が出来たのに、これはなぜだか分からないです。

【失敗事例2】楽しい語学留学をしたけれど英語が伸びなかったのはなぜ?の失敗分析

この事例も非常によくある失敗事例です。親に留学費用を負担してもらってフィリピン留学をする学生の半分以上がこんな感じです。こんな学生が多いので「語学留学=遊んできた」と世間では見なされています。「英語力を高めたい」という漠然とした目的で留学したのですが、そもそもの動機が弱かったため、楽な方に流され、「南の島での青春」を楽しんで終わってしまいました。

ここでは、体験談の中でよくある語学学校の特徴が出ていますのでご紹介します。

学内試験で留学の成果を誤魔化す語学学校

「学内で受けたレベルチェック試験でスピーキングのレベルが2段階上がっていた」「でも、帰国後に受けたTOEIC試験では留学前よりも点数が落ちていました。」と失敗体験談にありましたが、これはどういうことか補足説明します。

TOEIC試験対策コースなど、特定試験の対策コース以外の留学では英語力の伸びを外部の客観的な試験ではなく、採点基準もあやふやな独自の学内試験で成果を測定します。この独自の学内試験を使えば、「入学時に難易度が高めの試験を受けさせて、低い評価を出す。逆に卒業間近には易しめの試験を受けさせて、高い評価を出す。」というようなことができます。これによって「このフィリピン留学で語学力が伸びたんだ!」と生徒を錯覚させ、留学の満足度を高めるのです。学内の試験だからいくらでも誤魔化せます。

TOEIC(R)試験の伸びを留学の成果として公開しているけど、よくみたら小さく「※この試験結果は当校独自の試験による結果」と書かれていることも有ります。TOEIC®試験を受けていないのに、TOEIC(R)試験の点数が上がったとはこれはなんだ?となります。意味がよく分からないですね。ちなみに「体験者個人の感想になります」「結果には個人差があり、全ての方が同様の結果になるとは限りません」というような文言もよく見かけます。

何が言えるかというと、「この語学学校は客観的なTOEIC(R)試験を採用しているふりをして、学内の採点基準が曖昧な独自試験を行っている。しかもその試験結果を操作することによって生徒に偽りの達成感を与えている」ということです。

語学力の伸びはその語学学校と関係のない外部の機関が実施している試験を受験して確認するのが一番です。そうでないと語学力が伸びていないのに伸びていると錯覚してしまいます。

サウスピークではTOEIC(R)試験の点数を判断材料に使ってクラス分けを行っています。TOEIC600点の学生はLevel.6、TOEIC800点の学生はLevel.8、と現時点の英語力を可視化させてクラス分けしています。

サウスピークではTOEIC(R)試験の点数を判断材料に使ってクラス分けを行っています。TOEIC600点の学生はLevel.6、TOEIC800点の学生はLevel.8、と現時点の英語力を可視化させてクラス分けしています。

英語は分からないけれど、相手の言いたことが理解できるテレパシー能力

「英会話能力が落ちないようにオンライン英会話サービスを受けましたが、自分の英語が全然通じなくて驚きました。あと、相手が話す内容もほとんど聞き取れなかったです。フィリピン留学中にはそれなりに英会話が出来たのに、これはなぜだか分からないです。」

英文法が分からず、それでも長時間のマンツーマンレッスンを受け続けるとどうなるでしょうか。もし英会話の講師が固定されている場合には、その講師に対する背景知識が増えていき、また講師も生徒の情報について詳しくなります。お互いに対する知識が深まると、断片的な言葉からも言いたいことが分かるようになります。

失敗体験談の大学生は英会話の能力が向上して、意思疎通が出来るようになったわけではないのです。相手のことをよく知るようになった結果、人間が本来備えている推測能力を駆使して相手の事を理解出来るようになっただけです。この状態のことを私は「テレパシーでお互いのことを理解できるようになった」と言っています。

テレパシーが通じる状態になると「自分は英語にできるようになった」と勘違いする人が多く出ます。ただし英会話講師が変更された場合、当然ながらあなたの英語力はあまり向上していないため、あなたの英語(テレパシー)はまた通じなくなります。

英語力を高めたいと考えているのであれば、最低でも2?3週間を目安にマンツーマンレッスンの担当講師を交代させましょう。そうでないと英語力が伸びたと勘違いし、語学学校の外の世界に出た時に痛い目に遭います。

留学期間 ?他の生徒やフィリピン人講師と交流する時間 = 勉強する時間

フィリピン留学期間中の勉強時間は【留学期間 ?他の生徒やフィリピン人講師と交流する時間 = 勉強する時間】という等式から導き出せます。

この失敗体験談のように「レッスン終了後に他の生徒と交流して楽しかった」「フィリピン人講師と出かけて楽しかった」というような楽しい交流体験を売りにする語学学校は多いです。他にも「多様なバックグラウンドの人達と出会える」、「豊富な人脈を築ける」「フィリピン人講師が同じ校舎にいるからたくさん話せる」という宣伝をしている語学学校があります。これもフィリピン留学でよくある落とし穴です。

当たり前ですが、他の生徒やフィリピン人講師と交流する時間を増やせば、その分だけ勉強時間は減少します。

実は「他の生徒やフィリピン人講師との交流の時間を増やせば増やすほど、生徒の満足度は上がる」と考えている語学学校の経営者は多いです。実際、交流を重視している語学学校の満足度は高くなる傾向があります。そのため、英語力を高めることにあまり重きを置いていない語学学校では「レッスン後の生徒同士の交流イベント」や「生徒同士のクラブ活動」をウェブサイトに記載しています。

しかしながら、「交流を重視する語学学校では英語力が上がらない人が多い」です。「交流をして楽しい時間を過ごすために語学留学をする」のか、それとも「英語力を高めるために語学留学をする」のか、どちらを自分は重視しているのかを忘れないようにして下さい。

最後に、英語が出来ない段階で交流するのと、英語力が上がってから交流するのとでは、出会える人材の質に大きな違いがあります。当然ですが、後者の方が面白い人に出会える可能性が高いです。

写真は自習学習中の生徒。英語力を高めるためには長時間の自習学習は必須です。

写真は自習学習中の生徒。英語力を高めるためには長時間の自習学習は必須です。

(次の記事へ)【コラム】韓国系スパルタ語学学校は子供を留学先で遊ばせたくない韓国人の親のための語学学校
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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」