フィリピン留学 失敗事例(3) 20代後半の男性、転職活動中、留学期間16週間、留学開始時点の英語力TOEIC600点、韓国系中堅語学学校に留学。

「目に見える留学の成果を残せなかったので、転職活動でとても苦労しています。」

フィリピン留学 Before After
留学開始前 : TOEIC試験600点(L350, R250)
⇒留学終了後 : TOEIC試験600点(L350, R250) ※点数は変わらず

1日8時間のマンツーマンレッスンを受け、英会話に慣れることが出来ました。フィリピン人講師とも楽しく話すことが出来、フィリピンという国についても詳しくなることが出来ました。

また、韓国系の語学学校に行ったので韓国人の友人も多く出来ました。彼らとは今もFacebookやLINEで繋がっていてメッセージのやり取りをしています。

語学学校では現地NPOやボランティア団体と交流する時間がありましたので、現地でボランティア活動にも参加しました。日本ではありえないストリートチルドレンの問題や最貧地域のスラムの問題に関わり非常に考えさせられました。そして、留学中は定期的にボランティア活動に参加しました。

ボランティア活動はとても有意義なものだったとは思いますが、語学学校が言っていた「語学学校の外で流暢な英語を学ぶ」は事実ではありませんでした。語学学校にいるフィリピン人講師たちは流暢な英語を話しますが、学校の外の、特にボランティアで関わる現地のフィリピン人、いわゆる貧困層の人達の英語力は低かったです。私よりも英語力が低いフィリピン人は当たり前にいましたし、そもそもセブアノ語(セブ島の現地語)しか話せない人達も一定数いました。

帰国後に受験したTOEIC試験では留学前と点数は変わっていませんでした。さすがにこの結果はショックでした。100点は少なくとも上がっていると思っていましたが、これは甘い考えでした。確かに、語学留学中は英会話には慣れたと思ってはいたのですが、それはあくまで「慣れた」だけでした。新しい語彙をたくさん暗記する、というような机に向かう勉強をしていなかったせいか、英語力の向上は感じていませんでした。あと、この英会話で話す内容はTOEIC試験の英語と全然関係のないものだったなと今になって思います。

その後の転職活動においては「TOEIC試験の点数が全く向上していない」という点がかなりのマイナス評価になっている、と遠回しに人材紹介会社の人から指摘されました。企業は私のような応募者を「会社をいきなり辞めて、語学留学を口実にして海外で数ヶ月も遊んできた計画性に欠ける候補者」という風に見なしているようです。

本来は留学中にもTOEIC試験対策をすべきでしたが、留学エージェントや語学学校のスタッフが「英単語や英文法の学習はフィリピン留学でやるべきものじゃない」「TOEIC試験対策は日本で出来る」「フィリピン留学ではあくまで英会話を学ぶべき」と言っていたのを真に受けてしまった私が馬鹿でした。日本での転職活動で何が必要になるのかを全然分かっていない彼らの言葉をそのまま受けいれるべきではありませんでした。

そしてまた、「留学した語学学校ではTOEIC試験対策が出来ないから、生徒を英会話レッスンに誘導していた」ことも分かりました。TOEIC試験対策の指導を受けていないフィリピン人講師たちでは、英語を使った日常会話しか出来ず、ビジネス英語の指導は出来ませんからね。

「現地でのボランティア経験は企業には全く評価されない」のも予想してしかるべきでした。たしかに企業としてもこういうよく分からない経験は評価しようがないというのは理解出来ます。仮にTOEIC試験の点数が700点、理想を言えば800点以上に到達していたらこのボランティア経験に対する企業の印象もだいぶん違ったと思いますが、いかんせん点数が全く上がっていなかったのでは話になりません。

当初は英語を使う仕事に就くことを希望していましたが、それは厳しそうなのでもっと幅広く応募職種を見ていきます。私のような20代後半で3ヶ月以上キャリアにあえて空白を作ってまで語学留学をする人は、自分のキャリアに英語力をどう結びつけるのか踏まえた上で、語学留学中の目標を決めるべきだと今になって後悔しています。

【失敗事例3】異文化体験を重視した人の失敗分析

語学留学中に現地の人達の事を知ったり、現地のボランティア活動に参加するのはそれ自体は良いことだとは思います。けれど、それはあくまで英語力を高める勉強をした上での話です。

この失敗事例の方は自分自身でも自覚があるようですが、「日本に帰国後に転職活動をするのであれば、TOEIC試験の点数を上げることは必要条件」です。「現地でのボランティア活動や他の国籍の学生との交流は十分条件」です。まずは語学留学でやるべきこと、「英語力を高める」という目標を達成するための時間を確保した上で、その他の活動に時間を使いましょう。

あと、TOEIC試験の点数を短期間で上げたいのであれば、TOEIC試験対策をしなければなりません。これは当たり前ですね。もし1年以上の長期留学をするのであれば、総合的に英語力を高め、その結果、TOEIC試験の点数も上げるという余裕のある学習計画も可能です。けれど、3?4ヶ月という短い期間で点数を上げようと思ったら、そのための勉強に絞って学習をする必要があります。

20代後半以上であえてキャリアに数ヶ月のブランクを空けてまで語学留学をする人は、まずはTOEIC試験の点数を上げることにこだわって下さい。そうでないと帰国後の転職活動でとてもとても苦労します。「語学学校の同窓会に出たら無職ばっかりだった」というのは、成果にこだわらない語学学校の同窓会でよくある光景です。

TOEIC試験で高得点を取れば、就職活動・転職活動で有利になるという厳然たる事実があります。それにも関わらず、TOEIC試験の対策を何もせず、TOEIC試験を軽視している語学学校があります。こういう語学学校は基本的に生徒が卒業した後の事を何も考えていない不誠実な語学学校です。語学学校卒業後に関して何の気配りも出来ていないのでは、真面目に生徒のことを考えていない、と非難されても反論できないでしょう。

また、企業は異文化体験を評価出来ません。「フィリピン人やフィリピンという国について知ること」「韓国人の友人を作ること」、これらの異文化体験を企業は評価しません。「評価しません」というより、「評価が出来ない」と言った方がより正しいです。なぜならこれらの体験を測る「物差し」がないからです。日本企業が留学経験者に適用する第一の物差しは「TOEIC試験の点数」です。これは多くの企業が採用しています。しかし、「異文化体験」を測る物差しはありません。

異文化体験を採用活動で活用する方法をあえて語れば、新卒学生や25歳未満の若年層が、「自分自身の潜在能力(ポテンシャル)の高さを証明するために異文化体験を語る」というものになります。ただしこれは若年層のみが使える戦略であるため、28歳以上の人には私はお勧めしません。

20代後半以上でキャリアを意識した語学留学をしたいのであれば、日本企業が評価に使っている「TOEIC試験の点数」の物差しを意識するのが最も手堅い選択です。まずはTOEIC試験の点数を高めましょう。

フィリピン留学 2大よくある失敗

フィリピン留学 2大よくある失敗事例

失敗事例1が左、失敗事例2とこの失敗事例3が右に該当します。

サウスピーク卒業生 Maoさんの場合

サウスピーク卒業生のMaoさん。彼女は365点アップ(395点⇒760点)してから、NPOセブンスピリットでのインターンを行いました。

サウスピーク卒業生のMaoさん。MaoさんはTOEIC365点アップ(395点⇒760点)してから、NPOセブンスピリットでのインターンを行いました。

TOEIC(R)試験で成果を出してから現地NPOでのインターンをされたMaoさん(写真中央)の事例を最後に紹介します。

◆会社を辞めて英語留学をして、フィリピンのNPO法人で働いた経験について
第1回 目的ではなく手段としてのフィリピン留学
第2回 留学後に現地NPOでのインターンを開始
第3回 NPOセブンスピリットで働き、ファンドレイザーを志す

(次の記事へ)フィリピン留学 失敗事例(4) 30代前半の女性、転職活動中、留学期間4週間、留学開始時点の英語力TOEIC800点、日系中堅語学学校に留学
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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」