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コラム

自動車部品で世界第2位!デンソーが技術で切り拓いてきた歴史と自動車新時代に向けて

海を超えたはるか彼方、地球の反対側にまでその名を知らしめる日本ブランドの筆頭として「トヨタ自動車」がある。

そんなトヨタ自動車が本拠地を置く愛知県は、今や自動車王国の様相を為している。周辺では多くの周辺産業が発展し、トヨタブランドを支えている。

そんなトヨタ自動車の右腕とも言える部品メーカーが株式会社デンソーだ。

トヨタ自動車の企業城下町として改名された豊田市に隣接する刈谷市にデンソーの本拠地がある。トヨタ自動車の開発部から独立したデンソーは、自動車部品の売上高で世界第2位の座につけている。

トヨタ自動車の2代目社長・豊田喜一郎の掲げた「トヨタ自動車のみならず、日本のすべての自動車メーカーを顧客に」という標語の通り、今では世界中の自動車メーカーに製品を供給している。

当記事では、そんなデンソー発展の歴史とこれからのあり方を紹介していきたい。

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トヨタ発デンソーの企業史ーー創業期の危機からトップカンパニーに到るまで

デンソーの創業は1949年。

トヨタ自動車の開発部門より分離独立し、「日本電装株式会社」として始動した。しかし、独立後に業績は下降の一途をたどり、3割以上の人員整理と労使紛争に荒れる。

そうした状況を打破すべく、1953年にドイツのロバートボッシュ社と技術提携を結ぶ。同じ第二次世界大戦の敗戦国でありながら、すでにデンソーの10倍以上の従業員数と経営体制を誇っていたロバートボッシュ社は、当時のデンソーにとってのロールモデルとなった。

翌1954年には、ロバートボッシュ社に倣って全国各地にサービスステーションを設置。デンソー製品の販売はもちろん、アフターサービスなどを行うことが目的とされた。今日では、世界中に4,600のサービス網を構築している。

さらに同年には、技能養成所を開設。総合品質管理の最高権威として知られるデミング賞へと挑戦し、1961年に見事に受賞。社員一人ひとりにも技術への自覚が生まれ、その後の飛躍的な発展への布石となった。
1960年代後半には、将来的な自動車部品の電子制御化を予測してIC研究室を開設。いち早く電子化の研究開発を進めたことで、電子分野の製品は、今日のデンソーの主力製品となっている。

海外展開という点では、1966年に貿易の自由化に伴ってアメリカ・シカゴに営業所、ロサンゼルス、デトロイトに出張所が開設。さらに1970年代前半には、初の海外販売会社である「ニッポンデンソー・オブ・ロスアンゼルス」が設立されると、海外生産会社をタイとオーストラリアに開設。現地顧客のニーズを汲み取った生産に力を注いだ。

技術面では、1977年の技能五輪国際大会金メダルの獲得、1979年の大河内記念生産賞受賞など、愚直な品質追求の姿勢が功績へと結びついた時期だった。

製造工場やテストコース開設など国内外の拡大期であった1980年代を経て、グローバル化と先端技術開発へとステージを移していく。1991年には、先の時代を見据えた基礎研究所が開設され、現在では半導体材料やオイル産生微細藻類など多様な分野の研究が行われている。

また、今日自動車業界で話題の大きな比重を占める電動化・自動化の流れについて、デンソーは先行者と言えるだろう。社名を「日本電装」から「デンソー」に改めた1996年、1次元LiDAR(レーザレーダ)を商用車向けに商品化した。翌年には、縦横2次元のビームスキャンを実現したLIDARを開発し、世界で初めて商品化に成功。2012年に発表した1次元LIDARの新モデルは、ダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシスト」に採用。スマートアシストに付随するステレオカメラは、世界最小サイズだ。実績からも分かるように、自動運転技術の研究開発に着手してすでに20年超のデンソーにとって、今日の成果は当然の報酬なのかもしれない。

総売上高5兆円超!R&D拠点の増設で変革を乗り越える

自動車部品の最大手・デンソーの売上高は、2018年度で5兆円超となっている。

これは自動車部品メーカーとしては、創業初期より師事してきたロバートボッシュ社に次いで世界第2位の売上規模だ。また、総売上高の58%を海外で上げており、グローバル拠点は221社、従業員数は約17万人に上る。
海外勤務者数という点でも国内企業では、トヨタ自動車の次点の2位である。アメリカの経済誌『Fortune』が毎年実施している世界の企業の長者番付「Fortune Global 500」では、229位にランクインしている。

デンソーの手掛ける製品は多岐に及ぶ。ECUや半導体デバイスをはじめとした電子システム、ハイブリッド車の駆動に不可欠なモータージェネレーターなどパワトレインを中心に、電気機器や電子機器やITS(高度道路交通システム)といったラインナップで製造している。また、自動車部品の他にバーコードリーダーや工業用ロボットなどの産業用機器、バイオ・ヘルスケア分野の製品の開発・製造も進めている。

今日、日本の自動車産業はグローバル化と電動化・自動化といった時代の潮流によって重大な転換期を迎えている。グローバルな連携や製品展開が可能になった傍ら、切磋琢磨し合うことで技術、地力、ひいては日本産業に厚みを形成してきた中小工場が急速に姿を消しつつある。
それに代わったのが、日進月歩で技術力の向上する新興国の工場とその従業員であり、彼らの存在が品質の維持と低価格化を可能にしている。

デンソーでもすでに世界7ヶ所にR&D拠点を開設するなど技術拠点の国際化が進められている。とりわけ、飛躍的な市場拡大が続く地域のニーズを把握するために新興国に多いのが特徴だ。

また、今や自動車産業にITテクノロジー企業が参入するなど、グローバルな競争の加熱が予想されている。デンソーでも、コネクテッドカーやカーシェアリングなど新たなモビリティサービスへの対応については積極的に知見のある他社との協業を図っていく姿勢だ。

2018年4月には、フィンランドに次いで2拠点目となるサテライトR&Dがイスラエルに開設された。サテライトR&Dでは、通常機能に加えて現地企業や大学との共同研究開発も行われる。イスラエル拠点の目的は、自動運転やサイバーセキュリティ、AIといった先端技術の研究開発とされている。目下、最重要テーマである電動化・自動化への解決策が期待される。

38ヶ国130地域に工場を展開するデンソーでは、世界中で同品質の製品を実現することを目指している。70年かけて築き上げてきた技術に絶大な自信を持つデンソーでは、単に他国の先進と言われるモデルを追うばかりでなく、自社の技術を現地社員にも徹底的に流布していく方針だ。

一般的に欧米と日本のメーカーでは、ものづくりのあり方が大きく違う。欧米のメーカーが優秀な技術者の設計で設備のIoTを推進し、現場技能者はあくまでもその使用者という関係に対して、日本のメーカーでは技術者と現場技能者の議論の末に設備の実装へと移る。さらには、状況改善のためのフィードバックを現場から汲み上げるなどの配慮も欠かさない。こうした日本型の企業体質を反映してデンソーでは、人力で不可能だった動作をAIやIoTに求め、そこで収集されたデータをもとに人が改善に動くという「動的な工場づくり」を目指している。

技術で先頭を走るーー強いデンソーの秘密

株式会社パテント・リザルトが2017年に実施した「自動車部品業界 他社牽制力ランキング2017」によると、競合他社が同じ領域の開発を進める上で阻止要因となりうる先行技術の特許保有数で第1位となった。

2009年以降、自動車部品の世界シェアでトップの座にあり続けるデンソーだが、電動化・自動化といった自動車業界の変革期に向けて設備投資と研究開発費は拡大傾向にある。2018年度の設備投資費は前年の3,472億円から4,000億円に、研究開発費は4,474億円から4,950億円に増やす見込みだ。

設備面の投資は、工場へのIoT導入によってルーティン業務を減らし、社員の業務をクリエイティブ領域へと移行させることが目的だ。研究開発費は、人工知能領域をはじめ画像認識技術、パワートレインの電動化などに充てられる。2018年4月には、東京・品川に『Global R&D Tokyo』を開設し、高度運転支援・自動運転やコネクテッド分野の研究開発が行われている。

自動車部品のリーディングカンパニーであるだけに、多岐にわたる製品に機械、電気・電子、情報などあらゆる技術のアプローチが必要となるため、活躍できるポストは多い。異分野のメーカーやソフトウェア業界からの中途入社者も少なくない。以下は大まかな募集職種だ。

・生産技術

・基礎研究/要素技術開発

・回路設計

・制御ソフト設計

・ソフトウェア開発

・機械・機構設計

・材料開発

・半導体開発

・センサー開発

・光学設計

・品質保証

・サービスエンジニア
(参考:募集職種一覧|DENSO

入社後についても、「階層別教育」によって各年次ごとに求められる専門性や職能の研修が用意されており、この上ないスキルアップ環境だと言える。
また、売上高の過半を海外で上げているデンソーならではの取り組みとしてグローバル教育がある。デンソーの海外拠点や研究機関で業務にあたる「海外トレーニー制度」や、トップレベルの大学院に社員を派遣してMBA取得を支援する「海外大学院留学制度」といった制度も利用できる。特に、20〜30代の若手社員が積極的にこれらの制度を利用しており、毎年50名以上の社員が海外へと渡っている。

いち技術者が業界や社会に対するインパクトにまで考えを及ぼすことは容易ではない。しかし、重大な変革期を迎える自動車業界において絶大な存在感を誇るデンソーでは、これからの自動車と暮らしのあり方を考え、実装していくことができる。間もなくやってくる次代の技術と向き合う毎日には刺激と手応えが約束されている。

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Naoki Kitayama

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