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コラム

信ぜよ、されど確認せよ。品質保証の経験者に聞いた目的を実現するための仕事術

ひとつの製品がユーザーの手に届くまでに、様々な役割のエンジニアが携わります。企画、開発、設計、製造など多岐にわたりますが、その中でも欠かせないのが品質保証の仕事。

本記事では、精密機器メーカーで9年間、品質保証部の業務に携わられていたエンジニアの吉田さんにインタビューいたしました。品質保証はどんなお仕事なのか、大切にしなければならない考え方をお伺いしました。

氏名:吉田貴洋
勤務先:精密機器メーカー(前職)
職種:品質保証(9年)

品質保証の仕事は、プロセスを想像する仕事

ーーまず品質保証の仕事内容について教えてください。

私は主に新製品開発における試作品の品質保証を担当していました。そもそも製造業においては、機能を実現するための開発(機能開発)をし、機能を製品に乗せる作業(製品開発・製品設計)を通じ、量産化してお客様へお届けするする必要があります。

その過程で、開発を開始した時の「お客様にこういうものを売ったらいいんじゃないか」というものと実際に作ってみた製品を含めて、実態が伴っているかの確認作業が必要になるわけです。

同じ製造条件下で部品を作ったり製品を組み立てたりしても、毎回同じ結果になるとは限りません。それに、部品や製品の確認だけでなく、社内でそのようなことが適切に確認・フィードバックできるような組織体制になっているか、という確認も必要になってきます。

たとえば、いま作っている製品が求めていたものになっているのか、なっていないのならば何が不足しているのかを確認します。また、販売した時にお客様にご迷惑をおかけすることがないか(お客様の期待を満足できるかだけではなく、商品の不具合による事故でケガをされたり命を落とすことがないか)を確認する必要があります。

加えて、組織のルールに則って業務が進められているか、改善点が効率的に製品や組織のルールに反映されているか、などの視点から確認します。確認は主に製造をご依頼しているベンダーや、社内の部署に対して行います。

ーー合っているかどうか確認されるというのは、確認される側からすると嫌がられませんか。

必然的に、確認・依頼をされた部署の方々としては、一定の緊張感が生まれます。なんでこんなことに口を出すの?と言われることもありますよ。

しかし、どういう風に仕事をしているのかを確認しなければ、なぜこういうものが出来上がってしまったのか、ということの確認と定量化ができません。

品質管理・保証の仕事というと、部品や製品そのものが確認対象になると思われるでしょう。しかし、実際にはその部品がなぜ出てきたのかというプロセスを想像することが仕事なんですよね。プロセスの中で、関わるひとがどう考えていたのか、その結果どの様な作業をしたのか、ということを想像する必要があります。

ーープロセスを想像する、というのはなぜ必要なのでしょうか?

その部品が出来上がったことの原因は、プロセスにあるからです。部品が出てきたということは、当然その過程には発注するものを考えた設計者・開発者がいます。一方、受注した者もいます。

もしかしたら発注者の注文の仕方が間違っているかもしれません。受け手が発注者の意図を誤解した可能性もあります。プロジェクトの規模が大きくなり、関係者が増えてくれば、いろいろと試行錯誤している間に変わってしまっていることもあるんです。

「Trust, But Verify」の姿勢で認識の齟齬を確認する

ーーそこで品質保証部としてはどうされるのでしょうか。

関係者同士の認識の齟齬を確認します。たとえば、「お仕事のやりかたを教えてもらえますか?」と直接的に聞くこともあります。嘘さえつかれなければ大丈夫ですので、事実関係を明確にしていただきます。

その際に大切なのは、「このように理解しているのですが、この認識で正しいでしょうか?」と聞くことです。会話の中で行間があり、こちらの意図が伝わりきっていないようであれば、より明確な形で聞くことがあります。

ーー品質保証部の方から確認されるということは、責められているかのような感情を抱かれることはありませんか?

そのような感情をいだかれる方もいらっしゃいます。

ですので、こちら側が信頼していることを伝えることが大事だと思いました。海外では「Trust, But Verify」(信ぜよ、されど確認せよ)という言葉があると聞いたことがあります。相手に対して「あなたと一緒に仕事をしたい」「あなたには一定の技術力があることを評価している」と信頼を伝えること、その後に認識の齟齬を確認していく、という順序が必要です。

相手は、別の会社であれ、別部署であれ、自分たちの製品を作ることに協力してくれている仲間です。良い製品を作り、広くお客様へ届けて、使っていただくことで価値を社会に広めることが目的であることを忘れることはありません。

品質保証は、人と人との間にあるスキマを埋める仕事

ーー品質保証の業務に限らず、聞きたいことが聞ききれなくてモヤモヤするという方はいらっしゃるかもしれませんね。

自分と相手が同じであると思い込んでしまうと、逆に聞く必要があることを聞けなくなってしまうんですよね。だから、わからないことはわからないとはっきり言ってしまってもいいのだと思います。人はそれぞれ育ってきた環境も違えば、興味関心も違いますから、コミュニケーションをとらずに業務が成り立つことはありません。

品質保証の仕事は、ただ品質の確認をするだけではなく、人と人との間にあるスキマを埋める仕事です。コミュニケーションを通じて見えない情報を可視化して取り扱いできるようにする仕事なんです。

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サウスピーク編集室

Naoki Kitayama

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