本記事では、マレーシアに存在する求人とその動向についてお伝えします。

製造業、BPO、SSC業界において日本人担当者の求人あり

マレーシアで求人が存在する業種としては、主に製造業、建設・エンジニアリング、商社、物流、IT、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)、SSC(シェアドサービスセンター)です。

主に存在する求人職種としては、営業、カスタマーサービス、IT(テクニカルサポート、ヘルプデスク等)、技術系、経理・財務、内勤事務、営業サポートなどです。マレーシアでは日系製造業の多くが80年代後半から90年代前半に進出し、いまでは日本企業にもある程度現地が進み、ローカル人材がマネジャーレベルになっていることも多いです。そのような背景もあり、昔は多かった品質管理、生産管理のマネージャー職の求人はほとんど存在していません。

日本企業における経理系のポジションも、少しずつ増えています。新しく会社をマレーシアに設立する際に、経理部門を全部みてほしいだとか、アジアパシフィックエリアにある支社すべての管理を任せるポジションも存在します。

日本人担当者が求められる役割は、現地法人のローカルスタッフの管理です。マレーシアは他のアジア諸国に比べ、日本企業進出の歴史も長いです。現地化も進んでいますが、日本人が入っていない会社では経理管理がずさんであったり、そのひずみも出てきていると言います。そんなリスクが存在するため、「日本人担当者をおいて、すべて管理してもらおう」というニーズが存在しているのです。

SSCのイメージの一例としては、大手外資系企業のアジア太平洋地域の給与管理センターで経理の仕分け等を行う日本人担当が挙げられます。世界中に展開する企業のこういった部門では、多言語で同じ業務を行う必要があるため、日本人は日本市場向けに日本語で実務を行う必要があります。それゆえ、日本人担当者としての求人が存在します。

また、オンライントラベルエージェント(Agoda、Expediaなど)のコールセンター、クレジットカード会社のサービスセンターなど、BPO産業においては求人は多く存在します。BPOやコールセンターにおいては給与が安いというイメージが一部広がっていますが、マレーシアの同産業においては、そうとはいえません。むしろ、条件がとてもいい場合もあります。

現地の人とコミュニケーションがとれる程度の英語力。目安は、TOIEC700点レベル

マレーシアで働く場合、必要となるのは「現地の人とコミュニケーションがとれる程度の英語力」です。企業側はTOEIC試験やその他英語力試験の点数を要求するわけではありませんが、外国人の話す英語を理解するためにはTOEIC750程度はあれば可能といえるでしょう。

海外とはいえ、マレーシアでは高度な英語力がなくとも、仕事をすることが可能です。但し、英語が全然聴けない、話せないという方は現実的に仕事をすることは難しいでしょう。簡単な英語でもいいので、「自分の言いたいことを相手に伝えられる」「相手の言いたいことをこちらが理解できる」ことが必要です。

例えば、営業職として仕事をするのであれば、契約条件や、金額の交渉をする必要があります。日本人営業担当として働くため、外国人に製品販売をする機会はありませんが、日本企業の責任者ポジションのお客様に直接、製品を営業することになります。

しかし、契約自体が締結できれば、購買部や製造部など、他の部署との仕事をすることになります。そうなれば、英語を使って仕事をすることが必要になるのです。見積書の金額や契約内容を伝え、聴くというコミュニケーションを行うことになるでしょう。顧客企業であれ、ローカル担当者の作成した書類に誤りがあることは多々あるため、自ら確認し、内容が正しいことを見る必要があります。常に「ほんとうに内容は正しいのか」という視点で物事を見て、必要あらば英語で修正依頼をすることが必要です。

また、事務職でも英語力は必要になります。事務職としては、英語のできない社長・駐在員をサポートするために通訳をしたり、英語で書類作成をする必要があるからです。むしろ、高い英語力が必要になることも。

他にもマレーシアで生活する上で、英語力は欠かせません。言ってしまえば、英語ができなければ、家を借りることもできないでしょう。マレーシアで家を借りる際は、その部屋のオーナーと直接電話、メールでコミュニケーションをとり、家賃交渉を行うことになります。そこで先方の言いなりになってしまえば、気がついたら損をしていた、ということも珍しくありません。日本から海外に一歩出ると、なにごとも疑ってかかる気概が必要なのです。

それに高い英語力を持っていれば、外資系企業やローカル企業に就職することもでき、幅が広がるといえます。例えば、外資系メーカーには日本企業相手にシェアをとりたい会社も、多くあります。そういった会社で日本人担当者として働ければ、人材価値も向上すると考えることもできます。

「刺激がある、でも居心地も良いマレーシア」で責任を任される人材になるための気概

マレーシアは日系企業の進出の歴史も長く、現地化も進んでいるため、比較的安定したくらしができます。そんなマレーシアにおいても、他のアジアの国々と変わらず、現地で働く日本人として自主的に自らの成長機会を求めていくことが必要です。

マレーシアにおいては、駐在員をひとり日本から派遣するのに、年間1,000万円かかるといわれています。「駐在員コスト」の問題で、傾向としては現地化した法人からは駐在員を日本に帰す動きも。そこで現地採用として社内から信頼されれば、「○○さんがいるから、駐在員は帰そう」という動きになり、責任者として働けるチャンスもあります。もし現地法人の責任者としてローカル社員と協業した経験を得られたら、その後転職時にも、こういうことができる!とアピールすることは可能です。

マレーシアで働くのであれば、1,2年で辞めてしまうのは非常に惜しいです。もし社内からの信頼を勝ち得、責任を任されるようになるのには、3~5年は働く気概が必要でしょう。長くマレーシアで働きたいという人には、若くても管理職としての経験が積め、個人の人材価値が高まるといえます。

もちろん、企業側としても個人にどんどん責任を任せていかなければなりません。その前提として、「まずは自分から能動的に動いてみる」気概が必要といえるでしょう。まずは、責任を任せてもらえるように、自分から積極的に動く姿勢が求められます。

マレーシアの就労ビザは、特段以前より厳しくなったということはありません。今までなにか培ってきた経験を活かせるのであれば、就職は十分可能です。特に、「社会人として日本で働いた経験」を重視される傾向にあります。

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