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海外での就職を目指すエンジニアのMasahiroさん。前回は、英語力を高めるためにサウスピークに留学しTOEIC800点以上を獲得するところまででした。今回は東南アジアでの就職活動について寄稿して頂きました。

第一回 ベルリンで育った幼少期から海外移住を決めるまで

 

【この記事のポイント】

  • サウスピーク25州の後バンコク、ホーチミンで就職活動を行った
  • 日本人にもっと海外へ進出してほしいと考えるようになった

 

アジアでの就職活動

2015年7月にサウスピークへ留学する前に、就職活動先の国の候補はほぼ絞っていました。タイのバンコクとベトナムのホーチミンです。日本人にとって比較的住みやすく、現状で仕事が十分あり、英語もそこまで高い水準は求められない国、という条件で検討した結果です。人によっては、どうしても香港に住みたいという方や、タイが大好きだから働きたいというケースもあるそうですが、私の場合は特定の国に強いこだわりがあるわけではなかったので、候補の選定は現実的な条件から機械的に行いました。

私のサウスピーク留学期間は25週とかなり長めでした。これが人生最後の留学になる可能性も十分あるので、この機にしっかり時間をとって勉強に臨みたかったというのもありますが、もう一点、海外、特にアジアでの生活への耐性を試す意味合いもありました。もし、客として学校に庇護された環境で、たった半年間生活できないなら、無事に内定を獲得できたとしても、その先そこで働きながら生活していくことなどできません。

結果として、フィリピンでも特に体調を崩すこともなく(一回風邪はひきました)、日本食や日本水準のインフラがないと生きていけない、と感じることもありませんでした。就職活動の面接の中では、この点の印象も良かったようです。生活面でどうしても適応できずに短期で帰国、というケースもやはりあるようなので。

タイでの就職活動

タイのショッピングモールは非常に綺麗で近代的です。

タイのショッピングモールは非常に綺麗で近代的です。

いよいよ就職活動本番。最初に訪れたのはタイのバンコクでした。初めてのスワンナプーム国際空港は、新しくてピカピカ、広くて清潔、成田空港より近代的なくらいです。就職活動中に利用する携帯電話のSIMカードもその場で契約し、10分足らずで設定してもらえました。この点は既に、日本よりよっぽど便利です。

携帯電話に関しては、私はフィリピン渡航前に日本のキャリアを解約し、SIMロックフリーのiPhoneを買って行きました。ローミングしたりレンタルしたりする選択肢もありますが、慣れている端末をそのまま使えるようにしておけたのは正解だったと思います。初めての国の慣れない環境での就職活動。日本と同じく携帯電話は重要アイテムです。短期間の滞在、操作に不慣れな端末と格闘している時間はもったいないです。また、ホテルや出先でWifiが弱かったりしてもテザリングでPCを利用できるので、大変便利です。日本の空港の自動化ゲート等もそうですが、事前に調べて準備しておくと、時間やお金を大きく節約できて、色々楽になります。一週間程度しか滞在できない今回のようなスケジュールの場合、事前にどれだけ準備しておけるかが非常に大切でした。

バンコクは大都会です。「途上国」というイメージを持ったまま行くと、びっくりします。スカイトレインのBTSが市内に張り巡らされ、どこにでも屋台やマッサージ店があると思えば、富裕層向けの巨大なショッピングセンターも多数。それでいて、仏教国特有の寺院や王族の写真も多く見られ、これまで行ったことのあるどの国とも違う風景でした。寺院も日本のとは異なり、こちらのは金色だったり、オレンジだったりでとても派手です。

目的は就職活動だったものの、目にするものの一つ一つが興味深くて、歩いて回ったり、初めてバイクタクシーに乗ってみたり、そうした経験の一つ一つがまた新鮮でした。

活動中、一番困ったのは、街中でほとんど英語が通じないことでした。空港やホテルの受付、レストランでは流暢に英語を話すスタッフがいるので困らないのですが、タクシーの運転手やお店の店員さんとは、地図や商品を示しながらのボディーランゲージです。

ちなみに、今はタクシーを利用する場合、GrabTaxiというアプリを使うことが多いです。東南アジアの多くの国で利用できる配車アプリで、少額のチップ(定額)を条件に、ぼったくり/値段交渉なしで利用できます。目的地を事前にアプリで登録しておき、GPSを利用するので、迷うことも少ないです。

就職活動については「実際に現地に行くと連絡がたくさんある」と聞いていたのですが、その通りでした。事前に3件ほどは、企業とアポイントをとれていましたが、現地に行ってから連絡をもらえた企業の方がずっと多かったです。海外就職をする場合、日本からSkypeで面談をするという方法もあるのですが、実際に足を運ぶ方が、企業側も真剣に対応してくれます。また滞在期間の制約もあるので、良い返事にしろ、残念な結果にしろ、レスポンスが早かったです。

私はIT系の求人ばかり応募していたので、他の業界はわからないのですが、求人の数はとても多かったです。但し、タイでは日本人を雇用する場合最低5万バーツ以上(ほとんどのタイ人の2〜3倍)でなければならないという法律があるので、基本的にマネージャー以上のポジションが多く、未経験者だと厳しい印象でした。また、どこの会社でも日本人よりタイ人の方がずっと多いので、コミュニケーションをとるための英語もしくはタイ語は必須です。

ただ、面接の時の印象として、日本人の面接官がほとんど英語を話せないケースも多かったので、高い英語力が求められているケースはそれほど多くないのかもしれません(※会社により差が大きいです)。履歴書での足切りラインとしてTOEIC600点くらいは必須のようでしたが、シンガポール等とは違い、800点あれば十分アピールポイントになりました。

一日に1〜3件の面接を受けて、滞在中に1件の内定連絡、3件が結果待ちという状況で次の目的地へ向かいました。

ホーチミンでの就職活動

2番目の目的地はベトナム、ホーチミン。社会主義国を訪れるのは初めての経験でした。ホーチミンに到着した最初の印象は「殺風景」でした。豪華なスワンナプームの後だったので、飾り気のない空港と軍服?姿で黙々と手続きをする係員の姿が厳しく感じられました。両替所でベトナムドンの札束に驚き(1万円が190万ベトナムドンくらいになります)、ここでもSIMカードをスムーズに購入できてホッとして、タクシーでホテルへ。

ホーチミンの街中はバイクで溢れています。誇張なしに、道路をバイクが埋め尽くしていました。自動車はまだまだ高級品で少なく、地下鉄は現在建設中(本当に完成するか危ぶまれてるそうですが…)。高層ビルも多く、それでいて整備された緑の公園がそこここにあり、空気は良くないものの、バンコクとはまた異なる活気がありました。

また、ホーチミンでは食事に関しての印象がとても良かったです。香草や野菜を多く使ったヘルシーな料理が多く、フランス領だったためかパンやお菓子も美味しく、スターバックスやマクドナルドもあります。朝にステーキを食べる文化があるということで、人材会社の方と一緒に一度朝ステーキに挑戦したりもしました。独特の風味と甘みのあるベトナムコーヒーのこともとても気に入ったので、食文化だけで選んでいたら、多分、タイよりベトナムを選んでいたと思います。

ホーチミンの街中でもやっばり英語は通じませんでしたが、幸いホテルのスタッフに英語が得意な方が数名いました。タクシーを呼んでもらったり、書類をプリントアウトしてもらったり、空き時間に観光する時に情報をもらえたりして、非常に助かりました。かなり運に左右されますが、宿選びの際にスタッフが英語対応可能かも考慮すると良いかもしれません。

ホーチミンはバンコクほどタクシーが多くないので、バイクタクシーを利用することも多かったです。オフィスのある場所もバンコクほど広く分散していないようで、移動はバンコクでの就活よりもずっと短時間で済んで楽でした。

ベトナムでも、実際に現地に行ってからアポイントを多くいただけました。ベトナムは中国に続くオフショア開発先として期待されているため、IT系の求人もたくさんありました。ここでも経験者の募集が中心。給与は米ドルで提示されることが多いですが(ベトナムドンはずっとインフレ傾向なので)、金額の水準はタイより低め。求められる英語力はバンコクとそう違わない印象でした。

タイでもそうでしたが、海外で長く就労されている日本人の方は、これまで日本で一緒に働いていた人達とはかなり異なった人生を歩まれているので、この2週間でたくさんのお話を伺う機会があってとても視野が広がった気がしました。平たく言えば「人生色々」の実例をたくさん見られました。ずっと外資系の管理職として働いていた方がベトナムの会社を知人から任されていらしていたり、ベトナム人の女性と結婚してから初めてこちらに来て10年以上暮らされていたり、旅行でベトナムが気に入ってそのまま永住の流れになったり。

最終的には、ベトナム滞在中にバンコクで受けた企業の内定連絡をいただき、業務内容と待遇面からそのオファーを受けることに決め、私のアジアでの就職活動は無事終了しました。

帰国

2015年の1月末。27週間ぶりに帰国した日本は凍えるほど寒かったです。2014年7月にセブへ渡航して以来、ずっと熱帯にいたので、半袖しか持っておらず、ショック死するかと思いました。それでも、日本人ばかりで日本語ばかりが聞こえる環境に違和感なくすぐに適応できて、母国や母国語というのがどういうものなのか、初めて体感的に理解できた気がしました。

空港の書店に行くと「日本は素晴らしい国だ」という手のタイトルの本がたくさん並んでいました。その意見には賛成できる点も、しかねる点もたくさんありますが、いずれにしろ比較対象の他国のことを知らなければ判断できようはずもありません。日本人の中でパスポートを持っているのは4人に1人。その中でパック旅行以外で海外に行くのは更に数分の1。自分の国と他国の良さを公平に理解するためにも、海外へ行って自分の目と耳と足で感じる機会をもっと多くの人に持ってほしいな、というのが帰国して最初に考えたことでした。

第三回 タイ就職後の生活について

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