Conversation Partnerのアメリカ人学生 Conversation Partnerのアメリカ人学生

【この記事のポイント】

・自分に対するニーズがないことに気づいた
・日本に興味がある外国人と言語の交換を行った

この記事は TOEIC345点からアメリカの大学に交換留学をして、外資系コンサル企業に内定するまで(1)フィリピン留学?大変すぎた交換留学1ターム目 の続きの記事です。

人種毎に固まり、意外と交流のない学生達

■英語力の向上のために、講義以外に取り組んでいたことがあれば、教えてください。

Conversation Partnerを作って、Native ENglish Speakerであるアメリカ人の友人達から直接英語を教えてもらう場を作りました。

■Conversation Partnerとは?

私が日本語を教えて、その代わりに教えている相手からは英語を教えてもらう、お互いに言語を教えあうパートナーです。これはLanguage Exchangeとも言います。日本でもやっている人はいます。

Conversation Partnerとの食事

Conversation Partnerとの食事

■どうしてConversation Partnerを作ったのでしょうか。

オレゴン大学に留学した当初、大学構内を歩いていると、学生が同じ人種・民族同士で固まっていることに気付きました。白人は白人同士、黒人は黒人同士、ヒスパニック系はヒスパニック系同士、アジア系はアジア系同士と。

生徒の人達は講義こそ一緒に受けているけれども、それ以外の時間はそうではなくて、人種が異なるコミュニティに入っていこうとはしませんでした。同じ背景の人達と行動を一緒にするのは、楽なので確かにそうするのは分かるのですが…。

でも、私はせっかく留学したのだから、同じ日本人や、文化が似ているアジアからの留学生とばかり行動するのではなく、「異なる背景を持つアメリカ人達から学びたい」と思っていました。そのためにはどうしたらいいか、「アメリカ人の友人を作るためにはどうすれば良いのか」を考えました。

■留学をする大きな動機はやはりそこにありますよね。留学すれば、その国の学生とも留学生とも自然と出会えて、仲良くなれて、英語力も向上する、というイメージを抱いている方は多いです。でも、実際のところはどうでしたか。

現実として、現地のアメリカ人の学生達がわざわざ自発的に留学生と友達になってくれることは有りません。彼らは普通に地元の大学に進学してきているだけで、他国からきた英語が下手な日本人の私と、あえて関わる必要は有りません。アメリカ人の学生にとって、アジア人男性である、日本人男性である自分に対するニーズがないんです。

これは自分が日本の大学で中国人留学生とあえて交流しないと似たようなことだと思います。自分も学内にいる中国人留学生達に積極的に話かけていくこと有りませんでしたし。

■自分に対するニーズがない。厳しいけれど、リアルですね。

はい、アジア人(日本人)である自分への興味がないという現実を知りました。すごくあからさまな無関心でした。

そこで、彼らに英語を教えてもらう代わりに、今の自分が持っているもので、彼らに提供できるものは何かと考えました。私の場合、それは「サッカー」「日本語」だな、と仮定しました。

サッカーを使って友人作りに挑戦

最初は「サッカー」で挑戦しました。大学構内には夕方になると人が集まってサッカーをしているグラウンドが有りました。そのグラウンドに行けば、サッカーを通じて友人を作れるのではないと、と考えました。

日本と違って面白いなと感じたのは、2〜3人がサッカーを始めると、他の人達も勝手にスパイクを履いて、何も言わずに次々とプレーに加わってくるんですね。チーム分けも適当で、「おまえは白いTシャツを着ているから、白チームな」という感じでした。参加しているのは主に学生でしたが、夕方になると地元の主婦だと思われる中年女性が加わったりもしてました。

でも、しばらくの間参加してみてわかったんですが、みんな純粋にサッカーをプレーすることだけが目的なので、日が暮れるまで黙々とプレーして、暗くなってサッカーが出来ない時間になると「じゃあな!」という感じで、そのまま去っていくんですよね。

「あれ、これじゃあただサッカーしているだけで、現地の人達と交流できないじゃないか!」と気が付き、サッカー作戦は失敗に終わりました(笑)。

■言葉を交わすことが無かったんですね。日本語を使っての友達作り作戦はどうだったのでしょうか?

日本語クラスに突撃

大学の日本語クラス(外国語クラス)に突撃しました。その場にいた学生たちにConversation Partnerになってくれないかと話しかけて、メールアドレスを書いた名刺みたいなカードを配りました。

メールを送ってくれた人とはすぐに会って、5人のConversation Partnerが出来ました。Partner達は5人いたので、毎日1人ずつ会いました。こちらが1時間日本語を教えて、代わりに1時間英語を教えてもらいました。

■Conversation Partnerはどんな方々だったのでしょうか。簡単なプロフィールを教えてもらえますか。

全員年齢の近い男性でした。日本語を勉強し始めたきっかけは日本の歴史や文化に興味があったり、日本のアニメ好きだったりというものでした。

1番親しくなったのは、ビジネス専攻の同い年の男性です。ポートランド出身で、小学校のときに日本に2週間滞在する短期留学プログラムに参加したのがきっかけで、日本に興味を持ち、日本語を勉強し始めたそうです。彼は今外資コンサルのインターンとして来日中で、昨日も会って、牛角で一緒に焼肉食べてきました。

日本でConversation Partnerをおもてなし

日本でConversation Partnerをおもてなし

他に、文学専攻だった男性も交換留学生として日本に留学中だったり、アニメ好きのエンジニアリング専攻だった男性は今度旅行で日本に来るからと連絡がありました。

■具体的にはConversation Partnerとどうやって勉強を教え合っていたのでしょうか?

彼らの日本語クラスの宿題を見てあげました。「どうしてここは『は』じゃなくて『が』なの?」と無意識に使っている助詞について聞かれて返答に詰まったりもしましたが(笑) 日本人でも日本語を教えるとなると、専門的なことは分からないですよね。

日本語クラスの宿題の内容から話題を作って、会話に繋げていくようにしていました。たとえば、「私はサッカーが好きです」という例文があれば、「自分もサッカーを長い間やっていたんだよね」と話を広げました。

彼らの日本語力より私の英語力が上だったので、会話は主に英語でした。時には、分からないところは日本語も使っていました。

一方、彼らからは、英語の表現を教えてもらっていました。ディスカッションのクラスで、言いたかったけど言えなかったことがある度にメモを取っていました。そこで言えなかった表現を「こういう場合はどうやって言えばいいの?」と日本語を交えて質問し、適切な英語表現を教えてもらっていました。

ちゃんと言えなくて恥をかいた場面に関わる英語表現、1度教えてもらえれば、次から忘れません。「恥をかく⇒悔しくて学ぶ」という学習サイクルを繰り返すことで、自分でも使える表現を増やしていきました。この「恥をかく⇒悔しくて学ぶ」というのが日本ではあまりできない、けれど留学生活では毎日のように経験できる醍醐味だと思います。

■Conversation Partnerの方たちと良い関係性が築けていたようですね。

もともと日本に興味を持っている人達だったので、日本人である自分に最初から好意的でした。日本人である私の経歴や考え方にも関心を持ってくれていて、話を聞いてくれるんですよね。

私も彼らのことが知りたかったので、お互いに信頼関係を築くことが出来ました。彼らとは交換留学が終わった今でも連絡を取り合えていて、それはとても嬉しいことです。

■講義以外でも、英語力を向上させるという目的のためにしっかり場を作っていったのが、素晴らしいですね。

(次の記事)余裕が出てきた交換留学後半?帰国、そして日本での就活