グループワークを行ったアメリカ人学生達+中東からの留学生と撮影 グループワークを行ったアメリカ人学生達+中東からの留学生と撮影

【この記事のポイント】

・1ターム目と比べて要領よくこなせるようになった
・英語力の他に自分の意見を物怖じせず言えるようになった
・就職活動において英語力は大きな武器になった

この記事は下記の記事の続編です。
(1)フィリピン留学?大変すぎた交換留学1ターム目
(2)アメリカ人の友人の作り方

余裕が出てきた交換留学後半(2ターム目)の生活

■交換留学の後半、2ターム目で履修した講義と、その理由を教えてもらえますか?

2ターム目はJapanese History、Academic writing、Business presentationの3コマを受講しました。少人数でディスカッションベースのクラスというのは共通していますが、Japanese Historyを選んだのには他に2つの理由があります。

1つ目の理由は『このJapanese Historyのクラスでは日本人学生である自分へのニーズがあるだろうと考えたから』です。日本の歴史を学ぶのだから、日本人の観点を持つ自分の意見が求められる、そうすればグループワークでもメリットを出せる、と考えました。

Japanese History講義中のスライド

Japanese History講義中のスライド

2つ目の理由は『このクラスを担当している教授が日本人女性だったから』です。

英語の表現や言い回しはConversation Partnerに教えてもらっていましたが、そもそもお互いの文化的背景が異なるため、細かいニュアンスが伝えきれない、理解し合えない、ということがたびたびありました。例えば「目上の人に何かを依頼する時に気を使って発言をしたらどうしたらいいのか」とConversation Partnerに尋ねたことがあります。その時は「私はそういうの気にしないで普通に話しかけるよ?」という回答をもらいましたが、本当にそれで良いのか、と。この考え方は日本の、目上の人を尊重するアジア的な儒教の考え方から大きく外れるので、戸惑いがありました。

そこで本当に言いたいことを英語で言えるようになるには「英語を母語とするアメリカ人と同じくらいに英語ができて、かつ日本的な発想を理解できる人」に尋ねるのが1番だろうという結論に達しました。この教授は日本の大学を卒業後、ハーバード大学で修士と博士を取得して、長年アメリカに住んでらっしゃる方でした。だから自分にとって最適の人だろうと考えました。

■1ターム目と比べると、2ターム目の生活はいかがでしたか

英語力が伸び、講義での要領が掴めてきたこともあり、うまく力を抜ける(サボれる)ようになりました(笑)。勉強時間も当初の1日10時間体制から6時間体制になりました。

余裕が出てきた交換留学後半の日々。アメリカ人学生達と撮影。

余裕が出てきた交換留学後半の日々。アメリカ人学生達と撮影。

勉強はもちろん大事だと思いますが、せっかくアメリカにいるのだから、日本では出来ないここでしか出来ないことをしようと決めていました。だから、友人と食事をしに行ったり、週末は地元のお祭りに遊びに行ったり、旅行に行きました。

■<成績はどうだったんでしょうか

前学期(前ターム)よりも良い80%以上の成績を取れるようになりました。

■おめでとうございます。学校生活以外で、何か印象的な思い出はありますか

1ターム目が終わった後の夏休みにした一人旅ですね。情報収集や、問題が起こった時の対応なども全て英語で、独力で対処しなければならなかったので鍛えられました。

特に面白かったのは、サンフランシスコ郊外で泊まったゲストハウスです。とても独特なゲストハウスで、無料で宿泊できるかわりに、そこでは24時間裸で過ごすという規則があるんです(笑)。カルフォルニアには裸で、素の自分で、人をおもてなしするという文化があるらしくて。

そのゲストハウスには面白い旅人達が沢山いました。英語、スペイン語、フランス語が流暢なビジネススクールを卒業したばかりのベルギー人や、なぜか結婚制度に大反対だと強硬に主張し続けていたフィリピンとアメリカの両親に持つ人とか。

そのゲストハウスの人達と一晩中語り合ったり、サンフランシスコの美術館やヌーディストビーチに遊びに行ったのが良い思い出です。

■ようやくアメリカでの生活を楽しむ余裕が生まれてきたのですね。

帰国、そして日本での就活

■10ヶ月の交換留学を終えて、3月末に帰国されたんですよね。英語はどのくらい伸びましたか

帰国してすぐに就職活動に突入したので、まだTOEIC(R)試験を受験できていないですが、900点以上は取れると思います。もちろん英語力はまだまだですけれど、英語を母語とする人達が相手でも英語で意思疎通が取れるようになりましたし、英語で意見をやり取りする際にもその場で自分の意見を返せるようになりました。

■英語力以外で留学生活で得たものはありますか

留学中に何度も何度も繰り返し自尊心を粉々にされる経験をしたので、物事に怖じ気づかなくなりました。

最初はディスカッションの場で自分の意見を発言するだけでもものすごく勇気が要りました。発言しても鼻で笑われたり、あからさまに見下されたりもしましたけど、それでもやらなくちゃ終わりだと思って発言を続けました。何か一つを突き詰めていく行動力も身に付いたと思います。

■帰国してすぐに就職活動を開始したんですよね。いかがでしたか

今年は就職活動が3月に解禁で、後手後手にまわっていたので、焦りました。メーカー、金融、商社、広告など幅広く、全部で15社受けました。その結果、先日外資系コンサルティングファームから内定をいただけて、就職活動を終えました。

■おめでとうございます!留学生活で得たものは、就職活動に活かせましたか

某メーカーでは型破りな人材を求める『変人採用枠』を設けていたので、サンフランシスコのゲストハウスの人達とヌーディストビーチで撮った写真を書類選考で送ったら、一次選考に通りました(笑)!

就職活動中の話を笑顔で話すサトウさん

就職活動中の話を笑顔で話すサトウさん

最終面接前には夜行バスで関西にある本社にかけつけて、出社前に付近の喫茶店でくつろぐ社員の方に声をかけては話を聞かせてもらったりもしました。周りからは「よくそんなこと出来るね」と驚かれましたが、特に有名でない大学出身の自分が差別化するためには必要なことだと考えて、何の躊躇もなくできました。これも留学中に鍛えられた副産物だと思います。結局、その企業は最終で落ちてしまったんですけど。

■英語力は評価されましたか

内定をいただいた会社の職場は多国籍で、仕事中は英語を主に使用することになりますので、英語力は必須だったんじゃないかと思います。他に内定が決まった同期とはまだ会ってはいませんが、レベルの高い英語教育を行っている高偏差値の大学出身の方々と聞いています。

■サウスピークとオレゴン大学への留学をしていなかったら、どのような就職活動になっていたと思いますか

全く違っていたでしょうね。英語が出来ないままだったと思います。少なくとも今の内定先で働くことはありえなかったと思います。

実はサッカーを辞めた後、しばらくはサッカーを辞めたことを後悔するような気持ちもあったんですよね。サッカー続けていたほうが良かったんじゃないかなあ、とか。そういう気持ちに踏ん切りをつけさせてくれたのが、サウスピークへの留学だったんです。それまでサッカーばかりだったので、机に2時間も座っていたことがなかったのに、いきなり1日10時間も勉強して、最初は死ぬかと思いましたけれど(笑)。

サウスピークでの1ヶ月間で、英語を身につけるためにはこんなにも頑張らないといけないのか、1日10時間の勉強を続けても、3ヶ月で劇的には伸びないのだから、1日2?3時間の勉強で英語が出来るようになるわけない、と分かった事が大きかったです。未練がましくサッカーをやっている場合じゃないなって、気持ちを切り替えることが出来ました。

■留学生活を通して、他にご自身が変わったなと思うことはありますか

自分とは異なる意見でも、許容できるようになりましたね。サッカーをしていた頃は、サッカーというスポーツの世界は厳しい競争社会だったので、「結果を出している自分の意見が正しい」と考えがちでした。

ですが、アメリカで、Conversation Partnerや旅先で出会った人達と話していくことで、「そういう意見も有りだよね」と自分と異なる意見についても認められるようになりました。以前の考え方のままだったら、これから仕事をしていくうえでも、損してしまっていたんじゃないかな、と思います。「自分が正しい!」としか考えない人間に、他の人はついていきませんよね。

■帰国してから、日本で逆にカルチャーショック(リバースカルチャーショック)を受けるようなことはありましたか

日本には日本人民族しかいない事に驚きました(笑)。この単一的な環境はとても特殊なんだな、と気づきました。

また、「アメリカ人は〜」「中国という国は〜」というように、国や民族を理由にステレオタイプで判断する人達に違和感を覚えるようになりました。アメリカは州によって全然違うぞ、中国も省によって本当に全然違うぞ、と。

もともと体育会系なので、日本社会的な縦社会のやり方も「やれ!」と言われれば、従って出来ます。でも、他に選択肢があるのであれば、もうそういう事はやりたくないです。内定をいただいた会社の職場は多国籍で、希望すれば海外にも赴任できる環境だと聞いています。だから、日本の良い所を採り入れながら、良いバランスで働いていければいいなと、楽しみにしています。

■IELTSでハイスコアを目指したい、と留学中に考えていたようでしたが、その後いかがですか

それはこれからの目標です。IELTSの点数をとって、イギリスのスポーツビジネスを学べる大学院に進学することも検討しています。その前に仕事で必要な会計知識を勉強しなくてはいけないんですけどね、。

■是非頑張ってくださいね。本日はありがとうございました!

インタビューを終えて

サッカー一色の14年間を過ごした後、サッカーを辞め、自分の強みを作ろうと決める。サウスピークでの1ヶ月の留学生活で英語を勉強する方法自体から学び、帰国後自分で英語学習を続け、交換留学でオレゴン大学に10ヶ月留学。交換留学先ではスピーキング能力を高めるため、あえてディスカッションベースの少人数クラスを選び、Conversation Partnerというアメリカ人の友人達から英語を学ぶ場を自分で作る。帰国後、外資系コンサルティングファームに内定。

14年間をささげたサッカーを辞める決意をしたことだけでも、本当に大きな決断だったと思います。そして、その後「英語を自分の強みにする」と決めてからの行動力が、本当に素晴らしいですよね。

常に自分の立ち位置を冷静に見極めて、その時点で自分ができることと、次にできるようにすべきことを客観的に把握する。次に進むためのステップを確実に踏んでいく。やると決めたことは、きちんとやりきる。

佐藤さんを含め、サウスピークに留学に来る人は、目的意識が明確で、意志が強く、やるべきことをしっかりやり続ける人が多いんだな、という印象を受けています。

「心が折れていても、やるしかないですよね」おそらくものすごくしんどかっただろう留学当初のことを、笑って話してくれた、佐藤さん。これからもきっと、そうやってどんどんと前に進んでいくんだろうなあと思います。ぜひ、会社での仕事も楽しんで、イギリス留学も実現させてくださいね。楽しみにしています!