・英語ができることで日本的習慣から逃れることができた

・TOEIC800点あったら海外で経験を積むべき

・英語ができることでキャリアの幅が広がる

名前 Shuheiさん
年齢 43歳
職種:インサイドセールス
就労国:マレーシア・日系ITサービス→シンガポール・米系ITサービスへ転職

サウスピーク海外就職プランにて業務提携しているグローバル人材塾の協力のもと、マレーシアで働く日本人の方々にインタビューをさせていただきました。今回は、マレーシアで3年半のキャリアを経て、シンガポールの米系企業へ転職されたShuheiさんにお話を伺いました!後編は、マレーシア→シンガポールとキャリアを歩んできたShuheiさんに伺った、「海外就職に必要な英語力」です。(神農)

海外で英語を使って仕事ができれば、いつか日本の呪縛から解放されることができる

ーーマレーシア日系で働き、その後シンガポール外資に転職、華々しいですね。

しかし実際は、転職活動の際に年齢で苦労したんですよ。シンガポールの日系人材エージェントにお世話になったのですが、日系企業には書類が通らなかったんです。40歳越えてるからでしょうね。日本企業だと40歳越えている人間が来ても、会社の文化を理解していないしよくわからないじゃないですか。

しかし、外国人が使うような求人紹介サービスを使って自分で探したところ、外資系企業で3社面接が決まりました。ほんとに、英語ができなければ終わりでしたよ。

ーー海外の日本企業でも、年齢制限はやっぱりあるんですね。

やってみて実感しましたが、日本企業では35〜40歳で仕事を探せなくなるときが来るのは、事実です。前職はマレーシアの日系企業で3年半経験して、大きな企業の顧客とそれなりに多くの仕事をしていました。海外の同業種であっても申し分なく闘える知識とスキルがあると感じていたのですが・・・。一方で、外資系企業は「なにができるか」を見てくれるのでありがたいですね。

ーー40歳過ぎても海外で働いていこうと思うと、外資系企業でも評価される必要があるのかもしれませんね。

「海外・外資系企業に転職!」というと華々しく思われるんですが、私はある意味、日本企業にキックアウトされてしまった。元々日本企業に転職したかったのですが、門戸を閉ざされてしまったので、仕方なく外資系企業にあたったんです。40歳になっても、あと少なくとも30年は働かないといけないですから。

ーー海外就職者のキャリアの未来と、日本的慣習の呪縛から逃れることには、大きな関係性がある気がしました。

自分が日本の呪縛から逃れられたのも、英語ができたからなんですよね。早口のシンガポール人と電話でやりとりができること。それがなぜできたかというと、マレーシアで3年半英語で仕事をしていたからです。これが日本で働いてきただけであれば、多分まず日系にキックアウトされて、ローカルでも英語力で閉ざされて、にっちもさっちもいかなかったのではないでしょうか。

フィリピン留学でTOEIC800点まで上げて、あとは実践の世界に飛び込んでしまいなさい

ーーShuheiさんの現在の英語力は、どの程度ですか?

ITについての話は問題ないですね、雑談、いわゆる日常会話になると相手がなにを言っているかわからないこともあります。電話面接はできましたけど、全体の80%の理解度で会話をしていると思います。残りの20%は論理的思考や経験で補っています。マレーシア就職した時点では、TOEIC860点でした。

ーーそこまでどうやって英語力を上げられたんですか?

TOEIC800点までは、4ヶ月のフィリピン留学を経て到達しました。サウスピークではない他の語学学校で勉強したんですが、ぶっちゃけると、4ヶ月のフィリピン留学でもマレーシアの職場で飛び交う英語はよく理解できませんでしたね。

今思えば、海外で働いたことなんてなかったので、実際にどういう風に英語がやりとりされているのかがわかっていなかったんです。入社してみれば飛び交うのはIT業界の専門用語ですし、コミュニケーションもいわゆるマングリッシュ(※マレー語や中国語などの影響を受けたマレーシア独特の英語)、シングリッシュ。現場に入ってはじめて、何を勉強すればいいのかがわかりました。語学学校で英語の勉強しても、それはVR(バーチャルリアリティ)なんですよね。

ーーフィリピン留学はVR、ですか。

実務の現場に飛び込むと、会社・業種・職種・ポジションによって求められる英語が違います。予想もしない角度から、ピンポイントで必要になってくるんですよね。このレベルは語学学校でいくらやっても身につかない。

自分に求められるリアルな英語って、リアルに飛び込んでみないとわかりません。それにやっぱり業務の専門用語ですよね。IT業界と物流業界の英語は全然違うはずです。私が物流業界に属する方の英語をはじめて聴いてもわからないですし、逆も然りでしょう。

現場に入ると、マングリッシュ、シングリッシュ、インド英語、タイ人英語・・・と様々な英語に晒されることになります。いくら想像しても、そのレベルのことはわかりようがありません。

ーーそれじゃあ、アジア就職するにあたりフィリピン留学をする意味って、ないんですかね・・・?

いえ、フィリピン留学は「現場に飛び込むことができる英語」が身につくという意味で、意義があります。私も3年半前になぜマレーシアで働けたかというと、一応TOEIC860点まで上げたからです。TOEIC LR試験はある意味運転免許みたいなもので、先方も「TOEIC860点あるんなら、大丈夫でしょう」と判断したんですね。

ーーご経験から、アジア就職希望者はどのくらいまで英語力を上げていけばいいですか?

まずは、メンタルブロックを外すこと。日本人には間違っている英語は恥ずかしい、という意識があります。しかし、アジアの他の国の人達にはメンタルブロックはありません。間違っていても、汚くても、とにかく喋る。フィリピン留学でTOEIC800点レベルまで上げれば、日本人だって「これだけ一通りはやったぞ」ということでメンタルブロックがなくなると思います。

ーー「アジア就職にはTOEICは関係ない」という言説も世間では流れているのですが、どうお考えでしょうか?

言葉があるから、物事を認知できるんですね。もし言葉を知らないと、その感情や動き、事象は知らないことと同じです。それに言葉を知っているから、自分の考えが他の人に伝わるんですね。その意味で、文法や英語表現・英単語を身につけることは必要です。

例えば、とある民族では「水」と「氷」は、同じ単語なんです。しかし、「氷」は「氷」と伝えたいじゃないですか。でも「氷」という言葉を知らないと伝えられません。

ーー言葉の粒度が違うんですね。ただ牛肉と伝えるか、ひれと伝えたいのか。

だから、言語は頑張るべきです。英単語も英文法も、知らなければそれ以上のことはできません。例えば、ローカルスタッフに意志を伝えるとき、Aという仕事をやってもらう必要があるのに、Aという表現を知らなければ、違ったことをされてしまう可能性があります。IT業界でよくある炎上案件なんかは、コミュニケーションの齟齬が原因だったりするんですよ。

だから、「英語はニュアンス」という人は、もわっとした曖昧な世界で仕事をすることになります。よくあるWebのインタビューで、「炎上プロジェクトをローカルと心を通じ合わせて解決しました…!」みたいなのは、そうやって細かいところでそもそも失敗しているのだと思います。だって、実は炎上させずにやりきるプロ達の方がすごいですから(笑)

英語ができれば、海外でキャリアの幅は大きく広がる。

ーーありがとうございます。今後海外で働いてキャリアを積んでいきたい方の見本のようなお話だったかと思います。今後、海外で経験を積んでいきたい人達はどう考えていけばいいですか?

グローバルに様々な国の人達と働きたいのであれば、まずは英語力を上げることです。私がマレーシアからシンガポールに転職できたのは、英語ができたからです。英語ができなければ、機会損失していました。

一方、いまは英語について気にならなくなってきています。毎週中国、インドと打ち合わせしていて、もうめちゃくちゃなんですね。通じる英語で話せばいいじゃん、というのがスタンダードなんです。もちろん昇進できればアメリカ人と仕事することになるので、英語がもっとできなきゃいけないんですが。

ーーレベルの高い仕事を海外でやっていきたいなら、英語はやりなさい、と。

私も今はまだネイティブスピーカーと交渉できる英語力ではありません。それだと評価されないでしょうから、私自身もっと継続的に英語力を上げていきたいと考えています。だから、どこかでサウスピークさんにお世話になろうかなと(笑)

ーー最後の最後に、お気遣いありがとうございます(笑)同じように海外で仕事をしている身としても、大変勉強になりました。シンガポールでのご健闘をお祈りしております!