英語学習者の皆さん、こんにちは。

この記事では、TOEIC L&R試験対策・スコアUP戦略をTOEICの採点方法や配点から考えていきます。またスコアシート(公式認定証)の見方を解説しますので、試験結果を次のTOEIC試験や英語学習に生かしていきましょう。

【この記事の目次】
1.TOEICスコアシートの分析・活用方法
2.TOEIC試験の配点|問題構成を意識した試験対策
3.TOEIC試験の採点方法|難易度と公平性をキープ

TOEICスコアシート(公式認定証)の分析・活用方法

TOEIC試験を受験したことがある方はご存知だと思いますが、試験結果はスコアシート(公式認定証 “Official Score Certificate”)で通達されます。

このスコアシートですが、リスニング・リーディング・全体スコアが書かれている公式のTOEICスコア認定証というだけでなく、試験結果からわかる英語の習熟度も教えてくれる有用なものです。

スコア以外の情報は、スコアディスクリプターズ(レベル別評価)アビリティーズメジャード(項目別正答率)です。

スコアディスクリプターズ(レベル別評価)は取得スコアをもとにした、英語運用能力上の長所が書かれています。リスニング・リーディングに分けて書かれていますので、この長所をより伸ばていきましょう。

上半分が“Score Descriptors”(スコアディスクリプターズ「レベル別評価」)。下半分が“ABILITIES MEASURED”(アビリティーズメジャード「項目別正答率」)

そして一番下のアビリティーズメジャード(項目別正答率)には
リスニング・リーディング各5つの項目における正答率が横棒グラフで表されています。項目は以下のとおりです。

【リスニング・アビリティーズメジャードの項目】
【対応パート】
①短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる1・2
②長めの会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる3・4
③短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる1・2
④長めの会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる3・4


⑤フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる
2・3・4

【リーディング・アビリティーズメジャードの項目】【対応パート】

①文書の中の情報をもとに推測できる
7
②文書の中の具体的な情報を見つけて理解できる7
③ひとつの文書の中でまたは複数の文書間でちりばめられた情報を関連付けることができる6・7
④語彙が理解できる5・6・7
⑤文法が理解できる5・6

このアビリティーズメジャードの表から、そのTOEIC試験結果からわかる弱かった点が見えてきます。また、表に示したように各項目にはそれぞれ対応するパートがありますから、正答率が低かった項目のパートの対策学習を重点的に行いましょう。

スコアシートについては、以下の記事で詳しくまとめていますのでぜひチェックしてみてください。
TOEICスコアシートを分析せよ。公式認定証の見方&各パートで求められる力

TOEIC L&Rの配点|問題構成を意識した試験対策

また、TOEIC L&R試験は1から7の各パートごとに問題数が異なるため、点数比率に差があります。その点を考慮して戦略的に回答していくことは、有効なTOEIC L&R試験対策になるのです。

TOEIC L&Rの問題は基本的に点数の差がなく、1問あたりの配点がすべて等しいと考えて良いので配点の高い問題を意識する必要はありません。つまり、問題数の比率=得点比率なのです。では各パートの問題数を見ていきましょう。

問題数特徴
パート16問リスニングセクションのため音源にそって回答
パート225問リスニングセクションのため音源にそって回答
パート339問リスニングセクションのため音源にそって回答
パート430問リスニングセクションのため音源にそって回答
パート530問短文穴埋め問題
パート616問まとまりのある文章4つ×各4問
パート754問長文読解

パート1から4のリスニングパートはリスニング音源にそって回答していくため、リスニングパートで高スコアを狙うなら、「解答に必要以上に時間を割かず、次の問題のために時間を残しておくこと」を意識しましょう。

わからない問題で悩み過ぎると、次の問題のリスニング音源を聞き逃してしまうといったミスを誘発します。次の問題に備えて選択肢を予め読んでおくなど、余裕を持って回答することが正答率アップにつながります。
参考記事:TOEICリスニング問題のコツと攻略方法|TOEICリスニング問題とワーキングメモリ

続くリーディングパートは時間配分がカギです。
参考記事:TOEICリーディング問題のコツと攻略法|TOEICリーディング問題と集中力・注意機能

パート5は短文穴埋め問題ですから、1問につき1文が割り当てられています。長文やまとまりのある文章、図表を読み解く必要がありませんから、比較的すいすいと解き進める事ができます。できるだけ速くパート5を解き終え、パート6・7に突入することがスコアアップにつながります。先程も述べたように、1問30秒を意識しましょう。

続くパート6はまとまりのある文章から4つの問題が出題される形式となります。最初に読んだまとまりのある文章の意味がわからなければ4つの設問も解けないでしょう(各設問がヒントとなり理解につながることもあるかもしれませんが)。そういった場合は見極めが必要です。

先程もご紹介しましたが、TOEIC L&Rは受験時に配点が決まっている・明かされている試験ではないので、「高得点獲得のために解かなくてはいけない、配点の高い問題」はありません。「分からない・自分には合わない」と思ったらその問題は飛ばし(とりあえずマークだけはしておきましょう)次に進みましょう。時間が余ったらその問題まで戻れば良いだけのことです。

最後に控えるパート7の長文読解には、前半の問題文の方が比較的短く、後半で出題される問題文の方が比較的長いという傾向があります。

『公式TOEIC Listening&Reading 問題集3』より

これも自分のスタイルに合わせて、取り掛かる問題・読む問題文を選んでしまうことをおすすめします。長い文章を読むのが苦手で正解率が低いという方は短い問題文から取り掛かり、確実に正解を選び取り点数を稼ぎましょう。

また、メール・広告・新聞記事など文章の種類が様々ですから、得意なスタイルから取り掛かる、あるいは苦手なスタイルにじっくり時間をかけて取り組むなどの回答戦略を立て、それに慣れておきましょう。
参考記事:TOEICの配点について|TOEIC試験の配点を意識した試験対策とは?

TOEIC試験の採点方法|難易度と公平性をキープ

では最後に、TOEIC L&R試験がどのように採点・配点されているのかご紹介します。

TOEIC試験は進学・単位認定・留学・就職・昇進・配属決定など様々な場面で利用され、キャリア形成において重要な役割を担っています。言い換えれば、TOEIC試験結果、つまりTOEICスコアは客観的で公正な値でなくてはいけないのです。

参考記事
高校生と進路とTOEIC対策|TOEICスコアUPは先手必勝である理由
大学院入試でTOEIC試験対策が不可欠な理由|院試とTOEIC
編入学試験でTOEIC試験対策が不可欠な理由|大学編入とTOEIC スコア
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そもそもTOEIC試験は合格不合格の試験ではなく、スコアが認定される試験です。つまり、英語力の証明となるスコア自体に価値があります。

そのためTOEIC採点結果の信頼性を維持するため、素点(換算などをしていない、そのままの点数)を一定の統計処理に基づいて算出しているのです。

TOEIC L&Rテストは5点刻みでスコア算出されますが、単純な「正答数×5=スコア」という形をとっていません。

コンピュータでマークシートの解答データを読み取り、採点して終了といった簡単な手順でスコアが算出されるのではなく、データを読み取ったあとそのデータ精度を検証し、統計処理に基づき換算点を算出しているのです。

その換算点算出のため行われる重要な2つの処理が、アイテムアナリシスイクエイティングです。

高い英語力を持つ人でも解けないような難問は「悪問」です。逆に、誰でも解ける簡単過ぎる問題も「悪問」と言えます。そのような難問を排除することで、公平な試験結果を生み出すのがアイテムアナリシスです。

もう1つのイクエイティングはTOEICスコアの「信頼性」を保つための統計処理。テストの「信頼性」が高いということはつまり、試験を繰り返し受験しても能力が同じであるならば結果に大きな違いが生じないということです。

例えば2018年5月実施のTOEIC L&R試験と2019年5月のTOEIC L&R試験で難易度に雲泥の差があった場合、全く同じ英語力を発揮しても、結果(スコア)に差が出てしまいますよね。それでは英語力を正しく、平等に採点しているとは言えません。

そのため、単純に素点(換算などをしていない、そのままの得点)でスコアを出すのではなく、素点を換算点に置き換え、各試験の難易度のブレによってスコアに差異が生じないように調整が行われています。

このような過程を経て一定の難易度を常にキープしているTOEIC試験。いつ受けても難易度が一定ということは、実力が変わらなければスコアにも変化がないということ。学習成果と英語力の伸びをTOEIC テストで測ることもできるのです。

お金を払って試験を受けても、平等に評価してくれなければ意味がありませんよね。誰が何年の何月に受けても、平等に英語力を証明できるよう、TOEIC L&R試験のスコア算出前に調整が行われているのです。

TOEICのスコア算出方法や、スコアの公平性を保つための調整については以下の2記事でまとめています。ぜひこちらも確認してみてくださいね。
TOEICの採点方法(アイテムアナリシスとイクエイティング)について
TOEIC L&R スコアとマークシートの正答確率|4択マークシートの採点基準

TOEIC L&Rのスコアシートや各パートの配点、採点方法についてご説明しました。 TOEICスコアUPは英語力向上が大前提ですが、効果的な対策学習をしたりTOEIC試験の特性を意識して戦略的に回答することも大切です。

TOEICスコアUPや英語力向上を通じて、ぜひキャリア形成や目標達成を果たしてください。

参考記事
TOEICスコアシートを分析せよ。公式認定証の見方&各パートで求められる力
TOEICの配点について|TOEIC試験の配点を意識した試験対策とは?
TOEICの採点方法(アイテムアナリシスとイクエイティング)について
TOEIC L&R スコアとマークシートの正答確率|4択マークシートの採点基準

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