山田暢彦先生連載記事…英語の初級者は “ココ” をやろう!(2)〜発音編〜

本記事は山田暢彦先生に寄稿いただいたものです

(1つ前の記事)山田暢彦先生連載記事…英語の初級者は “ココ” をやろう!(1)〜文法編〜

ネイティブのような滑らかな発音に憧れる人は少なくないと思います。でも、文法や単語に比べて、発音は学校でほぼ全く習いませんよね。そのせいもあり、多くの日本人は英語の音に対して「苦手」「よくわからない」といったマイナスの気持ちを持っており、なかなかカタカナ英語を脱せずにいます。

自分が発する音に自信が持てないことは、英語を話す上で大きな心理的なブロックになり、上達を妨げてしまいます。また、英語を間違った発音で覚えていると、自分の英語が相手に伝わりにくい上、相手の発音を聞き取ることも困難になります。

ですので、初級者が英語の学び直しをする際は、できるだけ早い段階で発音について正しい知識を学び、練習でクセを改善していくことが大切です。

今回は、日本人のカタカナ英語を「英語らしい発音」に変えるための3つのポイントについてお伝えしたいと思います。これらのポイントを意識して練習すれば、実は、誰でも思ったよりも簡単に発音がよくなります。英文を声に出しながら、コツを確かめてくださいね。

POINT 1. メリハリをつける

英語の発音の最も大きな特徴の一つが「メリハリをつける」ということです。具体的には、音の「強弱」「高低」「長短」の差をはっきりとつけます。

英単語の場合

アクセントのつく母音「強く」「高めの音程で」(そして多くの場合は「少し長めに」)発音します。一方で、アクセントのつかない母音は「弱く」「あいまいに」発音します。

例)business
カタカナ英語だと「ビ・ジ・ネ・ス」と4拍で発音し、それぞれの音を均等の強さや長さで発音しますね。しかし実際は、これはbusi・nessの2音節(2拍)の単語で、アクセントは最初のuに来ます(búsiness)。その結果、「ジ・ネス」という感じで発音されます。はじめの「」がしっかりと強調され、反対に後半のnessの拍は弱くあいまいに発音します。強弱や高低のメリハリを意識して発音してみましょう。※weblioなどの無料オンライン辞書で実際の発音を確認できます。

例)office
「オ・フィ・ス」の3拍ではなく、of・ficeの2拍です。そして、アクセントは最初のoにつきます(óffice)。その結果、「オー・フィス」のように、最初のoが強く長く発音されます。

単語の発音練習をするときは、こうして「アクセント」に注意して模範音声の真似をしてくださいね。

センテンスの場合

文全体を発音するときも、やはりメリハリが大切です。ルールは簡単で、内容的に大事な単語は「強く・高く・長く」、そうではない単語は「弱く・低く・短く」発音します。

例)I go to the office at nine.(私は9時にオフィスに行きます)
カタカナで表すと、「アイ ゴウ トゥダ オーフィス アッ ナーイン」という感じで発音します。太字のgo、office、nineを強く・高く・長く、それ以外のI、to、the、atは弱く・短く、崩す感じで言ってみてください。

★内容的に大事な単語とは、名詞・動詞・形容詞・副詞など「内容語」と呼ばれるものです(=実質的な内容を表す言葉)。それに対して、前置詞・助動詞・he/she/it・a/the・関係代名詞など、文法的な関係を表す言葉は「機能語」と呼ばれ、弱く短く発音するのが基本です。

POINT 2. 語尾の子音に余計な母音をつけない

shopを「ショップ」、catを「キャット」などと発音していませんか?これはカタカナ英語の典型で、英語圏の人を混乱させる発音です。一番の問題は、語尾のpやtの発音です。

日本語の音は、「ン」以外はすべて母音で終わります(例→ka、ki、ku、ke、ko)。それに引きずられて、日本人話者はついつい語尾の子音にshopu、catoと余計な母音をつけてしまいます。しかし、最後に余計な母音がつくと、ネイティブは戸惑います。なぜなら、音節(拍)の数が変わってしまうからです。shopは本来「シャープ」という1音節(1拍)の単語です(最後のpは「息だけ」の音)。しかし、最後に母音を追加するとsho・pu「ショッ・プ」と2音節になってしまいます(母音を発音するごとに音節ができる)。音節の数が変われば、ネイティブにはまるで別の単語に聞こえるのです。

語尾の子音に余計な母音をつけないことに注意して、次の単語を発音練習してみましょう。

1)up
❌アッ・プ(2音節) ⭕プ(1音節)
→最後のpは「息だけ」の音。upuとしないこと。

2)name
❌ネー・ム(2音節)⭕ネイム(1音節)
→mは口を閉じた状態で「ム」と発音します。口を開くとmuになるので注意。ちなみに、語尾のeは「発音しないe」ですね。

3)assistant
❌ア・シ・ス・タン・ト(5音節)⭕ア・ス・タント(3音節)
→as・SIS・tantのイメージで、真ん中の音節を強調します。as・sisu・tantoとしないように注意。音節の最後のsやtはそれぞれ「息だけ」の音です。

POINT 3. 単語同士をつなげる

POINT1で取り上げた「メリハリ」に加えて、文を発音するときにはもう一つ大切なポイントがあります。それは、単語同士をつなげて発音するということです。

My name is Emi.は、文字通りだと「マイ・ネイム・イズ・エミー」と言いたくなりますね。しかし、ネイティブはこれを「マイネイミゼミー」のように発音します。一息でつなげる訳ですね。

そのカラクリは、「子音+母音」の配列にあります。nameの語尾の発音はm(子音)、次のisの語頭はi(母音)ですね。すると、合体してmiになり、「ネイミ」と発音されるのです。また、isの語尾とEmiの語頭もやはり「子音+母音」(se)
の配列。その結果、くっついて「イゼミー」となります。

このように、「語尾が子音+語頭が母音」の場合は単語同士がくっつくと覚えておきましょう。以下に、あと2つほど例を紹介します。

1)Can I use it?
❌キャン・アイ・ユーズ・イット ⭕ケナーイ・ユーズィッ
→canのnとIがくっついて「ケナーイ」。useのsとitのiがくっついて「ユーズィッ」。

2)That’s a good idea.

❌ザッツ・ア・グッド・アイディア ⭕ザーツァ・グダイディアー
→that’sのtsとaがくっついて「ザーツァ」。goodのdとideaのiがくっついて「グダイディアー」。

英語では、単語同士を滑らかにつなげるために音を変化させる(書かれた通りに発音しない)ということがよくあります。今回は、まずその代表例として「子音+母音はくっつく」というパターンを押さえておきましょう。

まとめ

英語の発音は、日本語とは大きく異なります。だからこそ、その違いをはっきりと理解し、トレーニングを通して慣れることが大切ですね。もちろん、今回の3点だけでいきなりネイティブみたいになれる訳ではありませんが、ネイティブが違和感なく聞ける自然な英語にぐっと近づくことは間違いありません。

学校ではほぼ完全にスルーされてきた「英語の発音」。今からでも決して遅くありませんので、今回ご紹介した発音のツボをマスターして、世界中どこでも伝わる英語らしい発音を身につけていってくださいね!

★次回は「単語」を取り上げます。お楽しみに!★

おまけ 本記事を編集した柴田より

語学学校サウスピークではマンツーマンレッスンによる発音矯正レッスンを提供しております。受講した人全員が目から鱗が落ちたと大満足のレッスンです。

語学学校では発音矯正レッスンをマンツーマンレッスンで行います。

発音矯正レッスンで使用した教材

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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」