安河内哲也先生・連続インタビュー4 「TOEIC LR試験で就職活動を乗りきれるのか。そしてTOEIC試験の今後に関して」

安河内哲也先生・連続インタビュー3 「TOEIC試験で就職活動を乗りきれるのか。そしてTOEIC試験の今後に関して」の続きの記事です。

サウスピークの生徒からのサイン依頼に応じるに安河内先生

サウスピークにて生徒からのサイン依頼に応じるに安河内先生

TOEIC LR試験で就職活動を乗りきれるのか、TOEIC試験はこのままで良いのか、という事に関してインタビューをしました。

(安河内先生) 従来の聴く・読むの2技能TOEIC LR試験でマークシートの米粒を塗りつぶすことばっかりしていても、本当に就職に必要な力は身につけられないです。その点でTOEIC Speaking Writing試験(以降 TOEIC SW試験)は実際に本人のプレゼン能力を向上させられるのでお勧めです。

TOEIC SW試験の良い点は「自分の事をアピールするプレゼン能力が向上すること」です。15秒で考えて、ある意見を肯定するか否定するかを決めて、それを論理的に話すテクニックを磨けます。これはそのまま日本語でのプレゼンにも応用出来ます。

@HAL_J) TOEIC SW試験はどれくらいの英語力から取り組むのがお勧めですか。

(安河内先生) TOEIC SW試験はTOEIC LR試験で600点を越えたら取り組めます。Speaking, WritingとListening, Readingをバランス良くあげないと、結局いくらLRの得点を上げても、TOEIC900点オーバーで全然英語が喋れない人がまた1人増えるだけです。

TOEIC LR試験で高得点を取れるけれど、全然話せない人はたくさんいます。連続で何回も満点を取っているけれど、全然話せない人もいます。そういう人達はTOEIC SW試験を決して受けようとしない。SpeakingとWritingのようなホンモノの英語力より試験の点数の方に興味があるのでしょう。

SpeakingとWritingの要素がない試験を目標にすると、ListeningとReadingばかりやることになります。でも、これはバランスが悪いです。LRSWの4領域を均等に伸ばすために勉強するのが理想的な学習です。

TOEFL iBT試験は「Listeing:Reading:Speaking:Writing = 30点:30点:30点:30点」とバランスが良いです。世界の流れからいって、TOEIC試験も近い将来、このような4技能均等の点数配分になると予想しています。

現状はTOEIC SWが400点満点(Speakingが200点、Writingが200点)です。仮にこれを990点満点に変更する。そうしたら「Listeing:Reading:Speaking:Writing = 495点:495点:495点:495点」になり、4技能を合計すると1980点満点になります。これだと、LR試験の受験者を維持したまま、うまく4技能型に移行できます。関係各所にはすでに提案済みです。

SW試験を受けないとその人は990点までしか取れません、それ以上の高得点は取れません。SW試験を受ける動機付けがこれで出来ます。LRの試験で何回990点を取っても、SWを受けない人達はSWが空白のままだから、1980点満点は取れません。

@HAL_J) 素朴な疑問として、SW試験って誰が教えることが出来るのですか。現在出版されている参考書を見ていても絶望的に少ないなと感じるのですが。

※2017年にこの記事を編集し直した時も、まだSWの参考書は絶望的に少ないです。

ただし、語学学校サウスピークでは、フィリピンにある語学学校でいち早くTOEIC SW試験対策を導入しました
【TOEIC SW中心の留学体験談】高校の英語教師になる前にTOEIC Speaking & Writing試験対策に取り組み、英会話能力を高めたTomoakiさん

(安河内先生) TOEIC SW試験の受験者が増えると状況はあっという間に変わります。SW試験の受験者が増えるとそれでビジネスが出来るようになるからです。ビジネスになると分かるとたくさんの人が集まってきて試験対策を考え出します。これが日本人です。

SW試験の受験者が増えれば、その教材を作る人が必ず出てきます。今はビジネスにならないから誰もやっていないんですよ。今は余裕がある人だけがSW試験の対策授業をやったり、SWの本を書いたりしている。一方のLR試験は儲かるから、すべてが花盛りです。

そして、TOEIC SW試験対策のために、フィリピン留学が効くとなれば、フィリピン留学も増えるでしょう。だってSWの試験対策をしないといけないんだから、身になる方法を選ぶようになると思います。

@HAL_J) 2014年の現状ではTOEIC LR試験で800点を越えた人達がSW試験を受験している感じです。もうLRはいいかなって。

(安河内先生) SWは今年も受験者がどんどん増えています。企業ももう従来のLR試験だけじゃダメだって気づいてきています。これは一昔前に韓国が通ったのと同じ道です。

TOEIC試験は、おそらく、どこかでこれまでのLRの重視からLRSWの4技能評価に変わります。1980点満点になるかどうかはさておき、どこかの時点で変わるのは確実です。それがいつ来るか、っていうだけの話です。

ListeningとReadingだけ評価している現状で良いなんて思っている人はいません。このままじゃダメだと、TOEIC試験関係者も考えています。現にWeb上のスコア評価ではLRSWの4技能がすでに統合して表示されています。何らかの形で、紙のレポートも4技能型になっていくでしょう。もう、英語テストの世界では聴く・読むだけの2技能限定の試験は完全に時代遅れですから。

TOEIC SW試験のスピーキング試験がなぜ良いかというと、スピーキングが出来る様になるためにはまずリーディングが出来るようになる必要があること。そしてその後にリスニングも出来るようにならないといけない。そうしないとロジカルなスピーキングは出来るようになりません。

そしてスピーキング試験で高得点を取るためには、論理的にプレゼンが出来ないといけない。これがちゃんと出来る人は『英語で書け』っていわれたら書くことが出来ます。だからスピーキング試験で高得点取れる人は、英語の4技能が出来る人と言えます。

@HAL_J) 韓国の試みで面白いなと思えたのは、TOEIC SW試験からスピーキングだけを独立させたこと。スピーキング試験だけなら20分で出来る。

(安河内先生) 私は企業経営者ですが、もし採用試験でパッと英語力を確認しようと思ったら、スピーキングだけ実施します。英語で論理的にプレゼン出来る人は他のLRWも出来ますからね。この確認方法が一番速く、合理的です。

(次の記事)連続インタビュー5 「東進ハイスクールでは生徒全員に音読をするよう指導。音読教育を徹底しているから英語の成績がすごく上がっている。」

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執筆者
柴田 はるじぇー @HAL_J
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柴田 はるじぇー @HAL_J

セブ島にある語学学校サウスピークの英語学習アドバイザー。著書に「3ヶ月でTOEIC300点上げるフィリピン留学」「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」